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世界を飛び回る禅僧が説く 時間の使い方とおもてなし精神

NEWSポストセブン / 2013年11月4日 7時0分

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“本当のおもてなし”について語る枡野俊明さん

 時間の流れが速く感じられる毎日。溢れる情報や物、一方で薄れつつある人間関係、絆…。そんな日々の中で、「禅」を日常生活に取り入れてシンプルにすがすがしく暮らしたいと思う人が増えている。「食事を整えることはすなわち、心を整え、人生を整えることと通じる」――『禅と食「生きる」を整える』(小学館)の著者で曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナーとしても世界で活躍する枡野俊明さんが、忙しさの中で余裕を失った人たちへ食との向き合い方、時間の使い方を説く。

――著書にもある、食材に対する心が人間関係にも繋がっているというのは、どういうことでしょうか?

枡野:食材に対する姿勢は、他のあらゆることに通じます。大根一本でも、皮や葉、しっぽ部分を捨ててしまうのは、みなさんが「食べるところではない」という意識を先にもっているからで、実は全て食べられるのです。同様に人間にも物事に対する得手、不得手があって十人十色です。この人は嫌な部分があると思っても、それはごく一部分にしかすぎません。まずいろいろな面を見る目をもって接することが大事です。また、“高い食材は大事にお料理して安い食材はそこそこに”ではなく、どんな食材でも活かしきることです。お料理を出す相手が偉い方でも友達や後輩でも、差があってはいけません。どんな人に対しても手を抜かず、自分が出しうる最高の気持ちを添えて出す。食材を大切にすることは、どんな人にも誠意を持ってつきあうことに繋がるのです。

――時間に追われがちな現代ですが、“時間に使われるのではなく、時間を使いきる”とは?

枡野:唐の時代の禅僧が弟子に“汝は十二時に使われ、老僧は十二時を使い得たり”と言っています。平等にある時間を老僧は悠々と使い切り、おまえは時間に使われているという意味ですが、時間をどう使うかは心の有り様です。やるべき作業が残ったまま、次の予定時刻が迫ってきたとします。時間までに終わらない量が残っているなら、一旦止めて改めてやるほうがいい。だけどギリギリ間に合うなら一気にやってしまえば、戻りの作業がなく次へ進めて時間を使いきれます。10分で終わるなら、10分押しても次の予定を10分効率よく切り上げれば後に響きません。それが「時間を使いきる」ことです。

――枡野さんが思う、本当のおもてなしとは?

枡野:おもてなしとは形ではなく、いかに迎える側の気持ちを込めて人を迎えられるか。「これだけやりました、見てください」ではなく、「させていただく」ということですよね。例えば水打ちで清めることや、割箸が割れていないのも、あなただけの特別な物として用意しましたという表現です。それらが全て積み重なって日本の文化があります。そういうことを外国からのお客さんに説明してあげることもおもてなしのひとつだと思います。

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