創立100周年を迎える宝塚歌劇団への憧れ描く2つの漫画を紹介

NEWSポストセブン / 2014年2月17日 7時0分

【マンガ紹介】
『かげきしょうじょ!(1)』斉木久美子/集英社/630円
『ZUCCA×ZUCA(6)』はるな檸檬/講談社/990円

 この4月に創立百周年を迎える宝塚歌劇団。メモリアル・イヤーを漫画でも楽しみませんか。

 宝塚音楽学校をイメージさせる漫画といえば、宮苑音楽学校から物語が始まる氷室冴子・作、藤田和子・画の『ライジング!』。1980年代の名作ですが、現在連載中の斉木久美子『かげきしょうじょ!』(集英社)は、まさにその系譜。〈大正元年創立の由緒も正しく/美しく聡明な女子しか入学できない/紅華歌劇音楽学校〉の入学試験からドラマが走り出します。

 桜舞い散る学校で出会った運命のふたりは、母が女優で自分は元アイドル、クールビューティーな愛と、オスカル様に憧れる天然系女子・さらさ。陰と陽を体現する正反対の少女たちですが、どちらも「もっとこの子を知りたい!」と思わずにいられないカリスマ性があります。ふたりの初対面のシーンがまた、とても素敵なのです。

<しなやかな獣のように長い手足/星をちりばめたかがやく瞳/そして/背が驚くほど高い…>。

 暖かい風が花びらを吹き上げて、さらさの顔が見えた瞬間の愛のモノローグです。

 恋ではない。でも、もしかしたら、この女の子たちの間にはそれ以上の絆が生まれるかも!? そんな未来を予感させるインパクトがあります。

 はるな檸檬『ZUCCA×ZUCA』(講談社)は、ヅカオタと呼ばれる宝塚ファンの日常を綴った5コマ漫画。スタイリッシュで麗しい表紙や舞台幕風の中表紙がおしゃれ! でも読み始めると、宝塚に限らず、何かのファンになったことがあるかたならきっと「あるある!」と転げ回ってしまうはずの笑えるエピソードが満載です。

 つらい残業も、その残業代でチケットが買えるとなればやる気が急上昇したり、ふと気がつけば夫まで宝塚スターの物まねができるようになっていたり…。

 淡いカラーで彩られた控えめな語り口ですが、心の底に秘めたほとばしる宝塚愛と情熱が、じわじわ、ムンムン伝わってきます。まるで宝塚好きの友人とおしゃべりをしているような楽しさを味わえる作品です。

(文/横井周子)

※女性セブン2014年2月27日号

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