摘発された悪質脱税 通帳を蛍光灯に隠すなど古典的手法多い

NEWSポストセブン / 2014年2月27日 7時0分

 アベノミクスで賃上げムードに沸くのは大企業ばかり。庶民は消費税アップやら電気料金の値上げやらと、一向に春が見えないこの季節。今年もほとんどのサラリーマンに関係ない、確定申告がやってきた。

 そしてこの時期、源泉徴収でガラス張りの我々にとって許しがたいのが、毎年公表されるこうしたニュース。脱税である。

 平成に入り、国税局が摘発した悪質脱税の一例を見ると、「タンス預金」ならぬ、タンスの隠し引き出しに現金2300万円の札束、自宅庭の植え込みの下から時価1億7000万円相当の金塊……。他にも、本棚の書籍ケースに18億円相当の割引債券や国債を隠していたり、預金5000万円が入った預金通帳を天井の蛍光灯に隠すなど、様々なケースが。しかし、この手の手法、電子マネー時代に古典的と思えなくもないが……。

「人間の心理でしょう」と話すのは「マルサ」こと国税局査察部の内偵調査部門に17年勤務した上田二郎氏。

「苦労して貯めた金の不安は尽きないものです。美術品と一緒で、眺められる場所に置きたいのでしょう。電子取引は記録が残るが、現金は足がつきにくい。盗難や火災に強い地中や地下金庫も定番だったりします」

 では「マルサ」はなぜ、場所まで特定できるのだろうか。

「地中のどこかまでは分かりませんよ(笑い)。こちらも1年近く張り込みや尾行をし、脱税資産がいくらでどう所有しているのかを把握しています。ほとんどは理詰めによって白状させるのです」(同前)

 昨年度に摘発した件数は191件、脱税総額は205億円。摘発額は減ってきているというが、そのうちの一人が、賃上げを渋る自分の会社の社長だったら……。許せない。

※週刊ポスト2014年3月7日号

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