冷たいのどごし以外を味わう「ビールの奥深さ」開発者が熱弁

NEWSポストセブン / 2014年3月7日 16時0分

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ビールの奥深さについて熱弁する田山智広さん

 酒税法改正で日本にもクラフトビール文化が生まれて約20年。いまは第2次クラフトビールブーム到来と言われるが、大手メーカーによるビールへの影響は小さかった。ところが、最近は大手メーカーからも個性的なビールが登場し始めている。その代表格と言われる「グランドキリン」開発に携わった、キリンビール株式会社・商品開発研究所所長の田山智広さんに話を聞いた。

「これまでの日本のビールは多くがピルスナータイプでしたが、20年前に酒税法が改正され小規模な醸造所が増えて以降、エールやヴァイツェンなど様々なスタイルのビールが造られるようになりました。ところが、肝心の品質は玉石混淆だったので、その頃のブームで初めてクラフトビールを飲んだ人は、美味しくないものとして記憶してしまったかもしれません。でも、最近のクラフトビールはどれも本当に美味しいんですよ」

 各地に個性的なビールを扱う専門店が増え、ビールを楽しむためのイベントが一年中どこかで開催され、いずれも大盛況だ。ビール市場全体をみても、プレミアムビールのジャンルが好調だ。

「個性的なものを求める人たちが集まる傾向がありますから、専門店やイベントで飲まれているものはとても個性が強いビールです。また、日本でプレミアムビールというとアルコール度数が強めで味が濃いというイメージがありますが、ビールの世界はもっと大きなものです。その豊穣な世界の魅力をぜひ、多くの人に知っていただきたいですね。たかがビール、されどビールで奥が深い世界です」

 たとえば、ビールは凍りそうなほど冷やして「のどごし」を楽しむ飲み方に人気が集まっているが、実際にはもっと様々な味わい方がある。たとえばロンドンのパブでよく飲まれているエールタイプのビールの場合、香りを楽しむため常温で提供されている。

「キンキンに冷やすだけがビールの美味しい飲み方ではありません。香りを楽しむようなビールの場合は、あまり冷やすと香ってこなくなります。

 飲み物の香りは、グラスに鼻を近づけたときふわっと立ち上がってくる香りと、飲んだときの戻り香の2種類があります。ビールの場合は泡があるので後者の方、戻り香の方が強く感じられます。香りは温度によって変わり、量が減るので冷やしすぎは避けた方がよい。赤ワインの楽しみ方を思い浮かべてもらえるとイメージしやすいかと思います。ビールでも種類によっては、赤ワインのような楽しみ方ができるんですよ」(前出・田山さん)

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