視聴率伸びぬルーズヴェルト・ゲーム「助走期間長いドラマ」評

NEWSポストセブン / 2014年5月10日 7時0分

 今クールのドラマの中で断トツの注目度でスタートした『ルーズヴェルト・ゲーム』(TBS系)。直木賞作家・池井戸潤さんの小説が原作で、最高視聴率42.2%を記録した『半沢直樹』のようなヒットが期待されたが、今のところ『半沢』のようなブームにはなっていない。

『ルーズヴェルト』は唐沢寿明演じる中堅精密機器メーカーの社長・細川充が、倒産危機に陥った会社を建て直していくストーリーを軸に、物語が展開していく。経費削減のために野球部を廃部させようとする細川と、それに対抗する人たちとの攻防も見どころだ。

「完全に“半沢シフト”で、TBSは『半沢』のような話題作を狙っています。演出の福澤克雄さん他、スタッフもほぼ同じ。ナレーションも同じ山根基世さんなら、音楽まで服部隆之さを再び起用しています。おまけに、香川照之、石丸幹二、宮川一朗太など、『半沢』で注目された俳優をこれでもかとばかりに起用しています」(テレビ関係者)

 唐沢の決めゼリフは「お前はもうゲームセットだ!」。明らかに『半沢』の「倍返しだ!」を意識したものだ。

 しかし、視聴率は『半沢』にはまだまだ及んでいない。『ルーズヴェルト』の初回は14.1%、10日放送の第2回は11.8%だった。『半沢』は初回19.4%に始まり、21.8%、22.9%と、回を増すたびに上昇していっただけに、『ルーズヴェルト』の伸び悩みは明らか。

 コラムニストのペリー荻野さんは、『半沢』のように視聴率が伸びない理由についてこう分析する。

「一サラリーマンだった半沢に対して、細川は社長ですよね。立場が違います。社長の立場で問題を解決していく姿より、権力のない半沢が大きなものに立ち向かうという話のほうが、視聴者は感情移入しやすいのかもしれません。『半沢』の後だっただけに、視聴者も時代劇的なわかりやすい勧善懲悪のストーリーを期待していたところもあるでしょうね」

 主演の唐沢も、半沢を演じた堺雅人ほどの意外性がないとも指摘する。

「堺さんのときは“こんな役もやるんだ”というインパクトがありました。一方、唐沢さんは経験も演技力もある実力派ですが、トレンディードラマから企業ものまでもあらゆる作品を演じているから、そういう意味では意外性がなかったのが残念ですね」(ペリーさん)

 ただ、『半沢』でも活躍した演技派の役者陣が『ルーズヴェルト』でも存在感を示しているほか、今後は唐沢&江口洋介による『白い巨塔』(フジテレビ系)のようなバトルも期待される。速球投手役として出演している、工藤公康の長男・工藤阿須加にも注目が集まっており、話題性は盛りだくさんだ。

 ペリーさんも、今後のストーリー展開に期待を寄せているという。

「初回は会社を立て直す話と、野球部の話の2つが展開され、話がわかりづらかったのですが、2回目になってようやく全体像が見えてきた。助走期間が長いドラマだと思って見たほうがいいかもしれません。“逆転のドラマ”と言っている以上、大きな逆転劇がこれから展開されるはず。助走期間が長ければ長いほど、それを突破した時の爽快感もあるでしょう。『半沢』とは別のドラマだと思って見るべきですね。注文をつけるなら『半沢』のときの上戸彩演じる妻のように、細川の家庭生活がもっと見えてくると、女性目線ではもっと乗っかりやすいドラマになると思いますね」(ペリーさん)


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