こども電話相談室 素朴な疑問よりも重たい人生相談が増加

NEWSポストセブン / 2014年8月27日 7時0分

 1964年に始まったTBSラジオの『全国こども電話相談室』は、今年でついに50周年を迎えた。現在は、『全国こども電話相談室・リアル!』(日曜午前9時~)として放送されている。

 番組がリニューアルしたのは2008年。それまでの電話で相談を受け付ける形式をやめ、まずはメールや手紙で相談を受けるようになった。レモンの被り物をした「レモンさん」こと山本シュウさんと「リアル相談員」として男女4人の中学生が、番組に寄せられる相談に耳を傾けて、一緒に考えていくスタイルだ。

 相談内容は、「いじめられているのに学校も親もわかってくれない、死にたい」「両親がケンカばかりしていてつらい」という人生相談が圧倒的に多くなった。

 先日の収録では「国語の成績が悪かった」と相談があったが、山本さんは相談者と話すうちに実は「国語の授業がつまらない」「本を読むのが嫌い」なのが悩みだったと話を整理した。山本さんが言う。

「番組のスタンスは、まずとことん話を聞くことから始めます。そして聞いただけでわかったつもりにならずに『それってこういうことなの?』と確認する。それから相手の気持ちに寄り添って、本当につらかったんだねと同調する。

 その後、今後どうすべきなのか解決メニューを一緒に考えます。目標を立てて、できる範囲で対策を考える。答えは相談者が出すことなので、ぼくたちが出しちゃいけない。国語の成績に悩んでいた子のように、話しているうちに実は違うところが悩みだったとわかることもある。話を聞いてもらうことで子供の悩みが整理されることがあるんです」

 昨年4月からリアル相談員の一員となった中学3年生の持田そらさんは番組から学んだことがある。

「今の私たちの時代と、お母さんやお父さんたちの子供時代は全然違う。お母さんたちにはそれをわかってほしいし、ちゃんと向き合ってほしい。子供の異変とかにも気づいて、私たちの居場所をつくってほしい」

 山本さんは「昔、近所にいた“おせっかいおばさん”の代わりが必要とされている」と言う。

「つらいことがあるけれど先生も親も誰も話を聞いてくれない。そんな子供たちが番組に電話をかけてきます。子供は話をしっかり聞いてくれる誰かがいることに安心するんです。学校に行けないと深刻な相談をしてきた子が1年後に『無事に卒業しました。今日は別の悩みがあって…』とメールをくれたときは、とても嬉しかったですね。子供たちに何かあったときに相談にのれる存在として、ずっとやっていきたいです」

※女性セブン2014年9月4日号

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