水産系居酒屋躍進の理由 食のエンタメ性、魚離れなどにあり

NEWSポストセブン / 2014年9月6日 7時0分

 今や、どの街でも必ずといっていいほど見かける“○○水産”という看板を掲げた水産系居酒屋。数年前から出始め、ここ数年急に勢いを増しているのはなぜか。ブームの理由をトレンドウォッチャーのくどうみやこさんに聞いた。

 くどうさんが考える人気の要因は、大きく分けて3つあり、ひとつは外食産業のトレンドによる影響とみる。

「スタンディングで食べるイタリアンやフレンチ、ステーキなど、質のいい食材をリーズナブルに食べられる気取らないお店が今、外食産業のトレンドです。そういった流れにあって、漁港から直送される新鮮な魚介類をリーズナブルに提供している水産居酒屋も、“良い品を手頃な価格で”と考えている今の消費者のニーズにすごく合っています。そういう意味でウケているのがまず理由のひとつです」(くどうさん)

 もうひとつは、水産系居酒屋は“浜焼き”がウリであること。都心にいながら漁港の居酒屋気分、海の家にいる気分を味わえることだという。

「近年、アウトドアブームの流れで若者を中心にBBQの人気がすごく高まっています。渋谷の百貨店は屋上にBBQを期間限定でオープンしました。手ぶらで準備もいらずに都心でちょっとアウトドア気分を味わえるのが飲食全体のトレンドとしてありますので、その流れのひとつとして水産系や浜焼きも人気なのだと思います。わざわざ海まで行くのは大変ですが、たいてい店内に水槽がある水産系居酒屋ならちょっとした海気分も味わえます。

 それに今、海や河川敷でのBBQを禁止するところが多いんですよね。特に夏から秋はアウトドア気分が高まるのに海や河川敷でNGとなると、“じゃあどこでやるの?”と思いますよね。お店でできるなら、後片付けもいらないし手軽にできますから、都心で気軽にアウトドア感覚を楽しめる“食のエンタメ性”も人気の理由と分析しています」(くどうさん)

 3つ目に、消費者の魚離れが原因とくどうさんはいう。

「魚食が主流だった日本で肉が主流になって魚の消費量が減少する食の欧米化がよく言われています。魚を食べなくなった理由として、調理が面倒、さばけない、手が汚れる、ごみの魚臭さが気になるなどから家庭で魚を調理しない人が増えています。でもそうは言っても、昔から日本は魚食文化ですから魚好きな人は多いんですよね。おいしい魚を見極める舌も日本人は持っていますので、家では食べないけれど外で食べたいので、海鮮居酒屋が日本人にはすごく受ける。

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