錦織圭の大躍進 「日清食品の世界戦略にも効果絶大」と識者

NEWSポストセブン / 2014年9月9日 7時0分

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錦織の活躍同様、カップ麺で世界制覇を狙う日清食品

 テニス全米オープンで日本人初となる決勝戦(日本時間9日早朝)に挑む錦織圭選手(24)。

 日本中が歓喜に包まれ、その経済効果は「数億円規模に及ぶ」(経済アナリスト)との見方も出る中、早くもスポンサー企業は“錦織特需”に沸いている。

 国内の独占放映権を持つWOWOWには錦織見たさの新規加入申し込みが後を絶たず、試合のウエアを提供するユニクロでは8月下旬に販売した「錦織モデル」のポロシャツが完売。その他、ウィルソンのラケット、タグ・ホイヤーのスポーツウォッチなど、錦織関連のレプリカ商品はいずれも品薄状態になっている。

 だが、もっとも錦織の宣伝効果に期待を寄せるのは、2012年に「3年契約で3億円+出来高払い(推定約5億円)」というビッグな個人所属契約を結んだ日清食品だ。

 今大会でも錦織が着替えのシャツやタオルを入れていた非売品のエコバッグが「ひよこちゃんの絵柄(チキンラーメンのキャラクター)がかわいい!」と話題に。日清食品は殺到する問い合わせ電話の対応に追われたという。

「日清は創業者(安藤百福氏)の<食とスポーツは健康を支える両輪である>という理念のもと、オリンピックのオフィシャルスポンサーになったり、陸上部の所有、プロゴルファー池田勇太、服部真夕選手との所属契約、最近ではサッカーのマンチェスター・ユナイテッドとスポンサー契約を結んだりと、国内外問わず様々なスポーツ活動のサポートに熱心。

 錦織とは2008年よりウエアに『カップヌードル』のパッチ広告をつけるスポンサー契約を結び、2012年の所属契約後に安藤宏基社長(現・日清食品ホールディングスCEO)が、『ロンドン五輪で金メダルを獲ったら特別報奨金に加え、“K(圭)ヌードル”をつくる』と公言するなど、社を挙げて支援してきた」(スポーツ紙記者)

 ロンドン五輪は惜しくもベスト8止まりだったが、その後の錦織の活躍と全米オープンの快挙を考えたら、決勝の勝敗にかかわらず、報奨金の授与や新たなオリジナル即席麺の発売(錦織監修ラーメンは2012年に第一弾を発売済み)に十分値するだろう。

 世界の頂点をうかがう錦織の活躍は、日清食品の知名度を世界に知らしめる絶好の商機といえる。経済誌『月刊BOSS』編集長の関慎夫氏が語る。

「日清食品は主力のカップヌードルを世界80か国以上で販売し、累計販売数は330億食を超えるなど即席麺の業界では敵なしと思われがちですが、意外にも海外の売り上げ比率は2割しかありません。

 いま、中国やインドネシアなど東南アジアを中心に即席麺の生産ラインを増強し、2025年度までに海外比率を5割にもっていく目標を掲げています。世界の市場を次々と開拓したいという同社のグローバル戦略にとって、世界中に広がる錦織の広告宣伝効果は絶大でしょう」

 その一方で、「今大会で錦織が勝ち進んでも日清食品の株価は上がっていない。テニスと関連の薄い業界だけに錦織効果がどこまで食品ビジネスに寄与するかは未知数」(前出の経済アナリスト)との声があるのも事実。

 いずれにせよ、国内では過当競争が進む即席麺だが、世界の総需要は1年で1055億食(2013年/世界ラーメン協会調べ)もある巨大市場。アジアやアフリカの中には今後の普及が見込まれる国も多い。

 錦織の大躍進と同様、日清食品はどこまで「世界のNISSIN」にのし上がることができるか。

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