週刊誌広告を墨塗りする朝日新聞に望むこと 30年読者の提案

NEWSポストセブン / 2014年9月20日 16時0分

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朝日新聞への批判が止まらない(木村伊量社長)

 朝日新聞批判が止まらない。これは日本の過去の政治姿勢を見直す「契機」なのか、ジャーナリズムの「危機」なのか。コラムニストのオバタカズユキ氏が考える。

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 高学歴の金持ちで基本的に弱い者の味方でありたいと願っている優等生なのだが、それにしてはやたらと気位が高く、ときに現実性もない綺麗事を声高にしてこの世の正義は我にありみたいな態度をとる。そんなやつが、実はしれっと自分のミスがばれないように小細工をしたり、「それはまずいよ」と忠告をしてきた者の口封じをしていた。

 そうなったらやっぱり、そいつのことを「偽善者」「傲慢」「うぬぼれ屋」と煙たがっていた輩は、自分らの日々のミスや小細工について振り返るよりも、ここぞとばかりに鬱憤晴らしの悪口をやつにぶつけることだろう。それが人の感情ってものだ。何も難しい話じゃない。

 朝日新聞が他の新聞や雑誌などから叩かれまくっている。なぜそんなにやられているのかといえば、要は上記のようにシンプルなことなのだと思う。

 福島第一原発事故の「吉田調書」問題と、従軍慰安婦報道の「吉田証言」でダブルのミス隠しを行い、加えて「吉田調書」問題について忠告をした池上彰氏のコラム掲載見送り問題をおこした朝日新聞。社長が異例の謝罪会見まで行った理由は社内政治力学がからんでいそうでよく分からないけれども、まあ、これを機に少しでも偽善や傲慢やうぬぼれ体質が改まればいいけどね、くらいの距離感で私は騒動を見ていた。

 が、この騒ぎがなかなか治まらない。いわゆる右派の論客たちは、次の標的は(従軍慰安婦募集の強制を認めた)河野談話の訂正だ、とか息巻いており、左側に位置するリベラルな皆さんは、この朝日叩きはファシズムの始まりだ、などと叫んでいる。

 右に対しては、そういう言動がまた中国や韓国の日本攻撃ネタになるだけでは、と違和感を覚えるし、左の危機感については、そうやってネットで自由にモノが言えるファシズムは新しいですね、と皮肉りたくなる。べつに中立派を気取っているわけではなく、どっちも極端だろ、ノイジーマイノリティっていう自覚がないだろ、と口出しをしたくなるのだ。

 左右に大ブレしなくても、この騒動で新聞というメディアの信用の失墜、あるいは言論機関同士のつぶし合い、共倒れを心配する声も大きい。たしかに朝日新聞は一連の不祥事である程度の信用をなくしただろうが、それが例えば経営危機につながるような深刻な話だとは考えにくい。

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