「謎の進学校麻布」ほぼ満杯の学校説明会を実況中継してみた

NEWSポストセブン / 2014年11月1日 16時0分

 私立中高の学校説明会のシーズンである。コラムニストのオバタカズユキ氏が訪れたとある私立中学の「変な説明会」をレポートする。

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 著者が、私の知人であり、このNEWSポストセブンのレギュラー執筆者でもあるため、迷うには迷った。だが、書いた人が誰であろうと、その本の中身が無類におもしろく、かつ発売早々、各地で品切れ続出という現象をおこしているのだから取り上げても問題あるまい。

 神田憲行著『「謎」の進学校 麻布の教え』(集英社新書)が、大きな注目を集めている。中学受験の世界で男子御三家の1つとして名高い麻布(麻布中学校・麻布高等学校)の実態をルポした本なのだが、2年間かけた取材時の仮タイトルは「麻布って変」だったそうだ。

 読んでみると、たしかに「変」のオンパレードである。50年以上、東大合格者数ベスト10入りが続いている超進学校であるにもかかわらず、生徒たちはロクに勉強をしていない。著者が高校1年生に実施したアンケートによると、1日の勉強時間(授業以外で、試験前を除く)でもっとも多かったのは、「三〇分くらい」で、次点は「ゼロ時間」と「一時間」だ。

 生徒一人ひとりの自主自立の精神を尊重する麻布には、校則もないに等しい。例えば、服装についてはこんな調子だ。

<「服装は基本的に自由で、私服でも構いません。制服に近い標準服も用意してありますが、ボタンを一セット八〇〇円で販売しておりますので、ご兄弟の中学の学生服をお持ちの方は、そちらにボタンだけつけ替えていただくと安上がりになります」
 彦坂先生のとぼけた説明のたびに保護者席から笑い声が起きる。まるでトークショーのようだ。>

 どうやら学校説明会そのものも「変」らしい。今年はたまたま私も、都内の中高一貫校を何校か見学しているのだが、ユニークと評判の学校でも説明会は型通りなものだった。それが麻布の場合はまるでトークショー?

 本当か。書かれてある内容を疑ったわけではないが、だったらこの目で確かめたい。そんな気持ちがわいてきた。調べてみたら今がちょうど開催期で、誰でも予約なしの参加ができるという。ならばと、土曜日の昼下がりに開かれるリアルな麻布の学校説明会に、私も参加することにした。

 ちょっと道に迷って午後2時スタート直前に到着。もう会場の講堂1階席(定員900名)はほぼ満杯で、最後方の椅子にかろうじて着席することができた。会場を見まわすと、他校の学校説明会よりも父親らしき参加者の割合が多い。当然のことながら、たいていは息子連れなのだが、どう見てもまだ小学校3年生程度の男児がけっこういる。御三家を狙うなら、そのくらい早期に意識づけをする必要がある、ということだろうか。

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