法案提出権確保の共産党は「何でも反対」以上の何ができるか

NEWSポストセブン / 2014年12月20日 16時0分

 今回の衆議院選挙は戦後最低の投票率を記録した。果たして投票率が高ければ反自民の勢力は伸張したのだろうか。コラムニストのオバタカズユキ氏が考える。

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 衆議院総選挙の投票率52・66%、戦後最低記録を更新。非難を覚悟のうえで正直なところを書くと、私はこの数字を最初に見たとき、思わず「惜しい!」と舌打ちした。あと3%弱落ちれば、40%台になったからだ。

 新聞の見出しを思い浮かべても、「戦後最低記録」より、「投票率50%割れ」のほうがインパクトはでかい。もしそうなったら、こりゃマジやばいという空気が濃厚になり、この国の議会制民主主義はもう機能不全に陥っているのではないか、というラディカルな問いが生れ、日本人のオカミ任せな政治意識が変わるきっかけになったかもしれない。

 もちろん、ラディカルなら何でもいいわけではないし、では、代わりにどんな制度がありえるのかと問い返されても、これといった答えを持っているわけじゃない。でも、50%割れなら、それで自民党が大勝したとしても、「半分以上の有権者が参加しなかった選挙の結果に過ぎない」という批判が何度も繰り返されることで、彼らの暴走に対する牽制力に少しはなりえるのではないか。なりえるなら、その様子を見てみたいと私は思ったのだ。

 だが、多くの人々は、こんな私の戯言を相手にしようともしない。せいぜいのところ、主にリベラルサイドの真面目な方々から、「キミのような無責任な人間がいるから、組織票に守られた与党の時代が続くのだ」とお叱りを受けるぐらいである。そう見られることは、長年、積極的棄権を続けてきた者としてとっくに承知している。

 たしかにこのコラムの書き出しにおける私の態度は、スポーツゲームを寝ながら楽しむ観客のように当事者性が薄く無責任だ。けれども、ならば、投票率が上がることでリベラルサイドに有利な選挙になるかというと、それもまた別の話で、むしろ今回の総選挙の結果に真正面から向き合うなら、「投票率が低かったからこの程度で済んだのかも」と考えてみるべきではないか。

 たしかに自民党は勝った。が、獲得議席は選挙前の293から2減らして291へ。ほとんどのマスメディアが「大勝」「圧勝」と言うからそんな気になりやすいのだが、自民党の議席数そのものは微減したのである。

 ここで、組織票の塊のような公明党は31から35へと議席を伸ばしたじゃないか、と「選挙に行こう」推進者からの批判の声が挙がるだろう。たしかにそうなのだが、それを言うなら、同じく組織票の権化みたいな共産党が8から21に躍進したのはなぜか、という話にもなる。

NEWSポストセブン

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