中国人「未年は縁起が悪いから」と帝王切開&結婚式ラッシュ

NEWSポストセブン / 2014年12月29日 16時1分

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上海の公園では親が子供の写真を持ち寄って婚活を急ぐ光景も

 間もなく2014年も終わりにさしかかっているが、隣国・中国では結婚ラッシュになっている。

 なかには「お見合いで会った人と、とりあえず結婚した」なんていう話も聞こえてきている。なぜそこまで慌てて結婚しようとするのか。

 ジャーナリストで『中国人の取扱説明書』(日本文芸社刊)の著者、中田秀太郎氏はこう解説する。

「中国人は干支にこだわります。来年は羊(未)年で中国では縁起があまりよくないとされています。だから運勢がいいといわれている馬(午)年の今年中に結婚したいと考えるカップルが多いのでしょう」

 だが、もう今年の残りもわずか。さすがに間に合わないのではないだろうか。

「中国では干支が切り替わるのは旧正月である春節だとされています。つまり、2015年の場合であれば2月18日までに結婚できれば馬年の結婚、ということにできるんです」(前出・中田氏)

 逆に、出産のおめでた話は極端に減りそうだ。

 かの国には「十羊九弱」という言葉があり、羊年の子は短命で幸せになれないという迷信があるという。さらに深刻なのは女児の場合だ。「羊守空房」という言葉から、羊年の女性と結婚すると夫が早死にするといわれ、嫁の貰い手がなくなるという。

 日本でも「丙午生まれの女性」に関する言い伝えがあるが、当然ながらこういった言説は、なんの根拠もない迷信だ。北京や上海などの都市部に住む人たち、とくに若年層はほとんど気にしない。が、内陸の農村など迷信にこだわる地域に実家を持つカップルの場合は苦労が絶えない。

 河北省出身、上海で働く25歳の男性はこう漏らす。

「2015年に同郷の彼女と結婚することを決めていたのですが、親がどうしても羊年の結婚は避けろとうるさくて、前倒しして春節前に挙式をすることにしたんです。会場のホテルもなかなか空きがなくて大変でした」

 干支にこだわるのは結婚だけではなかった。

「赤ちゃんは羊年ではなく、その次の申(猴)年生まれにしなさいよと郷里の親に念押しされました。来年3月に出産予定日を控えた友人夫婦は、なんとしても馬年生まれのベビーが欲しいと、帝王切開を決断したそうです」(前出・男性)

 というほどに、根深く息づいている地域もあるようだ。実際に生まれ干支として人気が高い龍(辰)年や馬年と、不人気の羊年や虎(寅)年とを比べると、ひとつの産院で1000人以上も出生数が違ってくるのだという。

 迷信に従うことで人口バランスが不均衡になり、特定の学年の子供たちが受験など競争がやたらと激化するというデメリットがあるのだが、それでも人気干支にしたいらしい。

 政府系新聞「人民日報」をはじめとする中国メディアも<生まれ年と運勢の関係はなく、根拠なき迷信だ>と常々強調しているが、人民たちはそれを断ち切ることができないでいる。

 これも政府不信の一種というべきだろうか。

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