「スマホネグレクト」は子供の愛着障害を引き起こす

NEWSポストセブン / 2016年6月26日 7時0分

 現代は共働き夫婦も増え、忙しく時間がない中で返信しなくてはならない状況も生じてしまう。スマホネグレクトとの境界線は、どう自覚したらいいのだろうか。

「スマホ依存は、ラインやチャットで絶えずコミュニケーションをとらないと落ち着かなかったり、絶えずネットサーフィンをしたり、ゲームをしたり動画を見たりして紛らわす行為ですが、“いつの間にか”起きてしまうことなので判断は難しいですね。

 例えば最近あったケースでは、お母さんが子供が欲しがっているグッズを見つけてあげようとスマホで一生懸命、検索しているときに、子供が甘えて話しかけてきました。上の空で答え、子供に“お母さんはいつもスマホばかり見て”と言われたお母さんは、子供のために検索してあげているのにとすごく立腹して、子供を強く叱ってしまった。でも後々考えると、“子供の言うとおり、自分がスマホに依存して何が大事なのかが見えなくなっていた”と。本来は、愛情の行動としてスマホを使っていたはずが、どこかで本末転倒が起きて、目的がスマホに変わってしまった。このように動機は子供のためでも、ネグレクトは起きてしまうのです」

 スマホネグレクトしないようにするには、「自覚することがとても大事」と説く。

「全ての依存症はそうですが、便利なもの、刺激的なもの、魅力的なものほど依存しやすい。最初は便利だとか得だからと一つの手段として使っていたのが、いつの間にかそれ自体が目的になってしまうのが依存症の特徴です。そういうことが起きていたら、依存症になり始めているので自覚的に使用を減らさないといけないです。目的をもってやっているときでさえ、いつの間にか目的が逸れてしまいます。だから目的もなくやってしまうのが一番危ないんです。

 子供が求めているのは、お母さんがいいグッズをスマホで探してくれることではなくて、直に甘えたり、会話したり、構ってほしいということ。子供が生の関わりを求める時期はいつまでもではないですから、スマホに機会を奪われないようにすることが大切です」

 子供が10才くらいになるまでは子供との関わりが重要で、特に愛着形成が活発な生後半年~2才までは、子供だけに注意を向けることが重要だという。

「なぜかというと、生後半年~2才は、子供の健全な人格を作る『オキシトシン』というホルモンの受容体が最も増える時期だからです。その期間を過ぎてもある程度は補われますが、最初に極端に少なくしかできていないものを、後からたくさん補うということは非常に難しいのです」

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