東大だけじゃない 「女尊男卑」がエスカレートしている

NEWSポストセブン / 2016年11月23日 16時0分

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女性の力は強くなるばかりなのか

 東京大学が、来春入学する地方出身の女子学生らを中心に、毎月3万円の家賃補助を最大2年間行なうと発表した。日本社会は「男尊女卑」などと言われていたのも今は昔。近頃は女性ばかりが優遇される「女尊男卑」が行きすぎてやしないかと世の男性たちはボヤくばかりだ。

 今年4月、「女性活躍推進法」が施行され、女性採用比率や女性管理職比率の高い企業を事業の落札で優遇することになった。

 安倍首相は2013年に「役員・管理職への女性の登用」を打ち出し、「指導的地位にある女性を2020年までに30%にしたい」と経団連に要請。企業側もそれに応じて女性管理職を増やしてきた。

 今年10月の日経新聞が388社(従業員数が1000人以上の上場企業と非上場の有力企業)を対象に実施した調査によると、女性執行役員の数は235人と、前年に比べて22.4%も増えたという。だが、社会保険労務士で経済ジャーナリストの稲毛由佳氏はこう指摘する。

「男女共同参画という政策方針から、企業は女性役員を増やすのが当然という流れになっている。そのため、なかには無理矢理な抜擢でその人の能力に見合わなかったり、社内の空気が悪くなってしまう例もある」

 年金の「女性優遇」も放置されたままだ。顕著なのが労災遺族年金だ。「夫が死亡した妻」に対しては無条件で支給されるのに、「働く妻を亡くした夫」に対しては、夫が55歳未満の場合は支給されない仕組みになっている。

「労災遺族年金は共働きが当たり前の時代にあって“男女差別だ”と、論争の的となっている」(前出・稲毛氏)

 2011年、51歳の時に公務員だった妻を亡くした男性が遺族年金が受け取れないことを不服として裁判を起こしている(訴訟を起こしたのは68歳の時)。1審は「違憲」として男性の訴えを認めるも、2015年に2審は「合憲」として地裁の判決を取り消した。現在も争われており、最高裁の判決に注目が集まっている。

 ちなみに「女性活躍」の“象徴”ともいうべき小池百合子東京都知事の政治塾「希望の塾」の受講費用も、女性は男性より1万円安い。

 小池都知事は、「入塾者のうち、女性が4割に上りました。男性5万円の受講費用を女性は4万円に設定するなど、配慮しています」と胸を張ったが、その明確な理由は語られず、男性としてはどうも腑に落ちない。エジプト出身のタレント・フィフィは、日本の女性優遇策に首を傾げる。

「女性にとって“余計なお世話”というものが多い。優遇策が増えると、“わざわざ枠を作ってあげないと入れない”と見下しているのかなぁと思ってしまいます。実力で地位を得た女性が可哀相。日本の女性優遇策は女性のためにならない面もあると思う」

 男のためにも女のためにも、行きすぎた「女尊男卑」について、もう一度、考えてみませんか……。

※週刊ポスト2016年12月2日号

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