慰安婦「少女像」を作り続ける夫婦の意図とその協力者

NEWSポストセブン / 2016年12月19日 7時0分

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黒いビニールハウスで覆われた工房

 朴槿恵スキャンダルで、2015年末の日韓「慰安婦合意」に暗雲が立ち込めている。日本大使館前に建てられた元慰安婦のモニュメント「少女像」の撤去を巡る問題も、店晒しのまま。それどころか、目下、この少女像が次々と“他国へ輸出”されようとしているのだ。ジャーナリスト・織田重明氏がレポートする。

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 慰安婦問題における日韓の捻れを象徴するようになった少女像を作り続け、韓国の市民団体の間で英雄視されるキム・ウンソン、ソギョン夫婦が慰安婦問題と関わるようになった経緯について、夫のキム・ウンソン氏は、韓国のニュースサイト「オーマイニュース」のインタビューにこう答えている(2016年11月7日)。

「2011年1月に、日本大使館の前を通り、水曜集会(毎週水曜日に行われる抗議活動)を見て驚いたのです。『こんな集会を今までやっていたのか』と思った瞬間に、とても申し訳ない気持ちになりました。

 すでに水曜集会が始まるようになって20年ですが、未だにこの問題は解決されていませんでした。申し訳ない気持ちで挺対協(韓国挺身隊問題対策協議会)を訪ね、『私たちができることがありませんか。すまないという気持ちを減らしたいと思っています』と話したのです」

 自ら協力を申し出てきた夫妻に、当初、挺対協は日本大使館前に設置する記念碑の制作を提案した。

 夫婦が石碑に文字を刻もうと、デザインを考案したところ、「大使館の前に石碑を建ててはいけない」と日本側から圧力がかかった。

 反発した夫妻は、再び挺対協を訪ね、あらためて別の計画を提案したとインタビュー記事にある。それが、文字を刻んだだけの石碑ではなく、より慰安婦の被害を強調できる彫像ではどうか、というものだった。

「そうすれば、日本に謝罪と反省をより強く求めることができる」(同)

 2人の提案に、挺対協は喜んで、後押しを約束する。

 当初の構想では元慰安婦のハルモニの像とする案もあったが、妻のキム・ソギョン氏は15歳前後の少女の姿にすることを決め、彼女たちは男性によって性暴力を受けたとの考えから、制作も妻が担当した。

 かつて朝鮮半島で一般的だった三つ編みでなく、ざくざく短く切った髪型にしたのは、無理矢理連れ去られたことを表し、握りしめた手は一日も早く日本政府から謝罪を勝ち取るという気持ち、そして裸足は被害を受けた元慰安婦のハルモニたちの苦労をそれぞれ象徴しているという。

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