現役&OB議員が選ぶ歴代最高首相 1位は吉田茂

NEWSポストセブン / 2017年1月6日 16時0分

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現役&OB議員が選ぶ歴代最高首相は誰か

「政治家は歴史法廷の被告である」とは中曽根康弘・元首相の言葉だ。在任中にどんなに権力を振るい、あるいは国民の人気が高かった総理大臣であっても、後世、高い評価を与えられるとは限らない。逆もまた真なりだ。歴史の審判でさえ時代が求める総理像によってかわるだろう。

 では、いま、歴代総理の中で誰が評価されているのだろうか。本誌・週刊ポストは与野党各党の現職国会議員とOB議員74人に緊急アンケートを行ない、〈戦後最高・最強の総理大臣は誰か〉を回答してもらった。

 最も多くの票を集めたのは吉田茂氏(20票)。終戦翌年の1946年に就任し、米軍の占領下で新憲法(日本国憲法)を制定。サンフランシスコ講和条約の締結(1951年)で日本が占領から独立する際、「安保条約は不人気だ。政治家がこれに署名するのはためにならん。おれひとり署名する」と1人で日米安保条約に調印した人物でもある。まさに敗戦の混乱期を乗り越え、戦後日本の方向を決めた総理大臣だ。

「平和を導いた軽武装、経済復興路線は今振り返っても正しく、吉田氏を超える総理は出ていない」(後藤祐一・民進党代議士)

 など、自民党より野党議員の高い評価が目立った。

◆レーガンの隣を“強奪”

 吉田氏に次いだのは、自らを「歴史法廷の被告」とした中曽根氏だ(15票)。中曽根政治といえば外交と行革。どんな“歴史の審判”が下ったのだろうか。

「私が記者時代に同行したウイリアムズバーグ・サミットの記念撮影の際、中曽根総理はさっと最前列に進み出てレーガン米大統領の横に並んだ。これは従来の慣行を破るものでしたが、日本の国際的地位を高めるきっかけになった」(真山勇一・民進党参院議員)

 日本の首相がまだ米国大統領の隣に並べなかった時代だが、そんな日米関係を変えたのだという。

「日本の総理は海外の首脳に一歩退く傾向があったが、中曽根さんはレーガン、サッチャー、ミッテランといった欧米の首脳と丁々発止で対等に渡りあった」(島村宜伸・元文部相)

「国鉄、電電公社、専売公社の民営化という難題を推し進めた。私が中曽根内閣の総理府総務副長官だったとき、総理から『行革の手始めに副長官制度を廃止したい』と命じられた時のことは思い出深い」(深谷隆司・元通産相)

 続く3位は田中角栄氏だ(14票)。

「今太閤」「庶民宰相」として華々しく登場し、日本列島改造論を掲げて数の力でブルドーザーのように政治を進めたが、ロッキード事件で失脚。「金権政治」の代名詞とされるなど時代による毀誉褒貶が激しい。

「政治や社会に閉塞感が強まった時に角栄ブームが起きる」とも言われる。自民党若手の野中厚・代議士の角栄評からもそれがうかがえる。

「角栄氏の時代は国全体が上を向き、政治家は予算を付け、山をくり抜いて道路を通し、国を開発していくのが仕事だった。現在の政治家は予算を減らすとか、引き算の政治。時代の求めるものが違うとはいえ、当時の政治家は手応えが感じられてやりがいがあったと思う」

 いまや政界に少なくなった角栄門下生の羽田孜・元首相は、その人柄を「最も国民の生活を大切にした情の政治家」と振り返った。

※週刊ポスト2017年1月13・20日号

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