モンゴル勢と激突ガチンコ力士・稀勢の里、高安、正代に注目

NEWSポストセブン / 2017年2月24日 7時0分

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モンゴル勢にガチンコ力士がどう立ち向かうか

 3月12日に初日を迎える大阪場所は、新横綱・稀勢の里を白鵬、日馬富士、鶴竜のモンゴル人3横綱が迎え撃つ構図となる。

「横綱同士の取組が増えるのも魅力ですが、序盤・中盤での横綱と下位力士の取組も面白くなる。4横綱体制は最も弱い横綱が早くに引退に追い込まれることが多いので、横綱たちは下位力士との対戦にも気を抜けない。

 しかも、関脇以下には近年の相撲ブームを下支えする、どの相撲でも全力でぶつかるガチンコ力士たちが数多く台頭しています。彼らの中から、『次の日本人横綱』となる力士も出てくるでしょう」(担当記者)

 豪栄道、琴奨菊という昨年優勝を果たした日本人大関もいるが、角界内での彼らへの期待はさほど高くない。

「琴奨菊や豪栄道は、優勝しても翌場所でモンゴル人横綱たちに全く勝てない。昨年の戦いぶりを見ても、むしろ上位に全力でぶつかる関脇以下のガチンコ力士のほうが楽しみな存在ばかりです」(若手親方の一人)

 そうしたガチンコ勢で名前が挙がる筆頭は、稀勢の里と同じ田子ノ浦部屋に所属する小結・高安である。昨年は名古屋場所(11勝)、秋場所(10勝)の好成績で大関獲りのチャンスを得たが、九州場所では7勝8敗と負け越した。

「大物食いだが下位に取りこぼすところは、同部屋の先輩・稀勢の里によく似ている。田子ノ浦部屋は他の部屋の力士との馴れ合いを最大限排除するガチンコ部屋の中のガチンコ部屋です。それだけに相手も全力で潰しにくるので成績が安定しない。ただ、初場所では2横綱3大関を破って堂々の11勝。再び大関獲りが見えてきた」(前出の担当記者)

 高安に続くのが、初土俵から17場所で関脇昇進という史上2位のスピード出世を果たした正代(しょうだい)だ。新関脇で迎えた初場所は負け越したものの7勝と健闘。

「これで来場所も小結に残れる。正代がいいのは立ち合いで変化しないこと。それを評価する古参のファンは多い。立ち合いで胸を突き出す悪い癖もありますが、右差しで一気に寄るパワーが魅力です」(協会関係者)

 正代の所属する時津風部屋もガチンコ部屋で知られる。同部屋では他に、「まだ十両だが、知っておいたほうがいい力士がいる」と協会関係者は言葉を継いだ。

「正代と同じ東農大出身の小柳です。一昨年に創設された制度である三段目最下位格付け出しで初めてデビューした力士で、そこから4場所で十両昇進を決めた逸材。恵まれた体格を活かした押し相撲の馬力と潜在能力は正代以上ともいわれます。近いうちに必ず幕内に上がってくる」

 そうしたガチンコ相撲の若手が台頭する背景にあるとされるのが、2011年に発覚した八百長問題だ。

「星が売買されていたことが発覚し、直後の2011年春場所が開催中止に追い込まれた。そんな角界の危機を見てなお入門してきた力士たちは八百長を知らない世代ですから、土俵にかける思いが違う」(古参力士の一人)

※週刊ポスト2017年3月3日号

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