憑依芸人・ロバート秋山 なりきれてない織田信長役に注目

NEWSポストセブン / 2017年3月22日 16時0分

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秋山の憑依芸はすっかりおなじみだが…(公式HPより)

 細川徹が監督・脚本を手掛ける時代劇専門チャンネル『小河ドラマ 織田信長』(3月25日放送)。劇中劇の『連続時代劇 織田信長』で信長役に抜擢される若手芸人役として、ロバート・秋山竜次が出演していることでも注目を集めている。数々の架空人物になりきってきてきた秋山が演じると、信長はどんなキャラクターになるのか? 時代劇研究家でコラムニストのペリー荻野さんがドラマの見どころとあわせて解説する。

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「大河じゃないよ、小河だよっ!!」…っていったい何?と思ったら、正式タイトルは『小河ドラマ 織田信長』で、織田信長役を三宅弘城とロバートの秋山竜次が演じるという。

 ますますワケがわからないが、よくよく調べてみると、これは時代劇専門チャンネルのオリジナルドラマで、キャッチフレーズは「非本格時代劇」。脚本と監督が、数々のおバカギャグを世に送り込んできた大人計画の細川徹と聞けば、なんとなく中身が見えてきたような。

 物語は、本能寺の変で大変なことになりかけた本物の織田信長(三宅)が、現代にタイムスリップしてきたことから始まる。なんとそこは「新春ドラマ・織田信長」の撮影現場。たまたまキャスティングを担当したのが、バラエティー出身の新人ドラマディレクター太田(松井玲奈)だったため、うっかり主演の信長をロバート秋山(本人)に依頼してしまい、現場には微妙な違和感が。

 すると短気な本物信長は「本当の自分はこんな人物ではない!!」とブチぎれ、脚本を勝手に書き換えてしまう。おかげでドラマの山場「桶狭間の戦い」はカット、人気シーンの鉄砲隊作戦もなし!? ドラマはどんどんスケールの小さな「小河ドラマ」に…。

◆撮影現場で見た秋山演じる信長とは?

 これは取材に行かねばと、私は先日、神奈川県内のロケ現場に行ってきた。新しもの好きの本物信長は、酒場で扇片手に得意の「敦盛」を舞って現代人に大ウケしたり、セグウェイで快走したりしてご満悦とのことだが、私が撮影現場で目撃したときは、ワイルドなちょんまげにサングラスを何本も突き刺し、腰には刀、ぴたぴた白パンツにとがり靴という謎の業界人みたいなスタイル。三宅弘城は、朝ドラ『あさが来た』の実直な番頭さんとは別人のようである。

 その本物の前で小さくなっているロバート秋山信長ともうひとりの武将(ここではナイショにしておきます)が、どういうわけか寒風の中、ちょんまげにバスローブ姿でたたずんでいた。低予算のため(?)現場の本物撮影スタッフも撮影スタッフ役で出演しているので、そのあたりはとってもリアルだが、そのとぼけた様子を見ているだけで、私も笑いをこらえるのに必死。通りかかった観光客も「これは何の撮影!?」と困惑気味。そりゃそうだ。説明しようにも、とても一言では説明できません!

 このドラマで面白いのは、キテレツな設定ながら、本物信長が「これはホント」と言い出す自分のちっちゃなエピソードがすべて史実ということ。戦国武将といえば、男色も珍しくなかったはず。大河ドラマでは絶対に出てこないこんな話もでてきたりして?

 もうひとつ面白いのは、先日、初のオフィシャルブックまで出した『世界のYOKO FUCHIGAMI』はじめ、架空のクリエイターに扮して、なりきり名人ぶりを見せている秋山の信長が、ちっとも信長らしくないこと。私もこれまで多くの信長を見てきたが、こんなぽっちゃり御屋形様は初めてである。

 当然のごとく最近の信長出演作、『真田丸』や『信長協奏曲』は意識しているはず。細川監督が史実縛りでどこまで笑わせてくれるか。この勢いで秀吉編、家康編もできませんかね? 全員、演じるのは秋山ってことで。

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