『京都ぎらい』著者 “京女に美人が多い”の定説に疑義

NEWSポストセブン / 2017年3月30日 7時0分

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京都に対する誤解は多い?(写真/アフロ)

『京都ぎらい』で京都人の“いけず(底意地の悪さ)”を書き、大反響を呼んだ国際日本文化研究センター教授の井上章一氏が新著『京女の嘘』で「京女」をターゲットにした。井上氏が語る。

「そもそも『京女に美人が多い』という定説からして疑わしい。実際、人気女性ファッション誌の読者モデルの数を調べると、京都の女子大生は東京より圧倒的に少ない。決して東京の出版社が地方に目を向けていないというわけではなく、同じ関西の兵庫にも劣ります。

 地元の京都女子大の学生は『不細工』『貧乏』『仏教(系の学校)』という意味を表わす“3B”と呼ばれ、決して美人は多くない」

 だが、「恋人にしたい女性の出身地」「かわいい女性の方言」など、数々のランキングで京都女性は必ず上位にランクインする。その理由について井上氏は、「京女はイメージ操作が上手だからだ」と指摘する。

「京女は上品な所作や優雅な立ち振る舞い、独特の言葉遣いを得意とします。彼女らはたとえ不美人であっても、所作や立ち振る舞いなどを上手に使い分けて、京美人のイメージを巧みに底上げしているのです」

 つまり京美人は「計算」と「ごまかし」で“化粧”しているというのだ。

◆センセ、かんにんね

 わかりやすい“マジック”は「京都弁」だと井上氏は語る。

「京都弁は女性としての値打ちを確実に上げます。中でも強力なのは『ごめん』を意味する『かんにん』です。

 京都出身以外の男性がこの言葉を聞くと、『お殿様、かんにん、かんにんしとくれやす』と妄想を膨らませてしまうようです。そうしたセクシャルな含みがこの言葉を聞いた男性をメロメロにするのです」

 ある時、井上氏の知人の研究者に対して、事務上のミスをした京都出身の女性が「センセ、かんにんね」と謝ったことがあるという。

「僕は京都の人間として、“無遠慮な物言いだな”と思いましたが、後日、この研究者が『こないださ、京都の娘さんから“かんにん”っていわれちゃったよ。デヘヘヘ……』と嬉しそうに鼻の下を伸ばしていた。“アホなおっさんやなあ”と思いつつ、京女の操る京都弁には男を舞い上がらせる力があることを痛感しました」(井上氏)

 花街文化が残る京都には和服姿の女性が似合う。特に白塗りの芸妓が代表的だが、彼女たちが武器にするのが「うなじ」である。井上氏が指摘する。

「例えばブラジル人男性は女性の胸とお尻に興奮し、女性たちもそこが美しく見えるように磨く。しかし、日本の男性は奥ゆかしく、女性の胸やお尻をなかなか直視できません。このため着物姿で唯一、肌が無防備にあらわになる『うなじ』を見て、淫靡な想像を膨らませます。京女の和服姿に男性がイチコロになるのはそのためです」(井上氏)

※週刊ポスト2017年4月7日号

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