「恨の法廷」に出る朴槿恵氏に5倍返し罰金200億円か

NEWSポストセブン / 2017年4月10日 11時0分

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罰金200億円も?(写真:共同通信社)

 権力の座から滑り落ちた者は徹底的に叩く──韓国でまたも同じ歴史が繰り返されようとしている。職権乱用、収賄など13の容疑で逮捕された朴槿恵・前大統領に科される罰金額が、約2165億ウォン(211億円)にのぼる可能性があるのだ。

 13の容疑の中でもとりわけ問題となるのが、親友とされる崔順実・被告と共謀してサムスングループの李在鎔・副会長から賄賂を受け取っていた容疑だ。韓国の法体系に詳しい、弁護士法人オルビス東京事務所代表・金紀彦氏が解説する。

「朴氏には崔被告と共謀してサムスン側から433億ウォン(42億円)の賄賂を受け取った疑いがかけられています。韓国では、収賄罪について、『特定犯罪加重処罰等に関する法律』という特別法が適用されます。同法では、収賄額に応じた懲役刑の刑期を定め、さらに収賄額の2~5倍の罰金を科すと定めています。仮に前述の収賄額が認められれば、最大で受け取った額の5倍、つまり約2165億ウォンの罰金が科される可能性があるのです」

 あまりに巨額な罰金額も、賄賂を受け取って有罪になったら“倍返し”という仕組みも、日本には馴染みのないものだが、韓国では珍しくない。韓国問題に詳しいジャーナリスト・前川惠司氏はこういう。

「韓国では過去に全斗煥、盧泰愚という2人の大統領経験者が収賄や不正蓄財の容疑で逮捕されていますが、いずれも2000億ウォン以上の罰金、追徴金を科されています。

 韓国では、権力者が逮捕されて死刑や長い刑期の判決を受けても、すぐに恩赦されることが知られていますが、罰金に関しては長期間かけて完済を求められる。1997年に判決を受けた盧泰愚は2013年に払い終えた。全斗煥は滞納を続けていたが、2013年に朴政権下で全斗煥の財産を差し押さえる、いわゆる『全斗煥追徴法』が成立しました。その結果、全氏は20年までに未納分を完済すると発表しました」

 朴氏にそこまでの支払い能力があるとは考えにくいが、「共犯である崔被告がある程度の割合を負担するのでは」(同前)とみられている。

 元大統領の財産を差し押さえる側だった朴氏が、巨額の罰金支払いを命じられる立場になったことは歴史の皮肉である。

※週刊ポスト2017年4月21日号

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