朴槿恵の影響? 韓国で女性がワイン片手に独りメシがナウい

NEWSポストセブン / 2017年5月19日 7時0分

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「独りメシ」には慣れている YONHAP NEWS/AFLO

 韓国の朴槿恵大統領が弾劾で罷免されたあげく、とうとう逮捕されてしまった。よってたかって“魔女狩り”というか何というか、韓国社会のああいう一気呵成の「ワーッ!」という現象は、振り返ってみるとどこか恐ろしい。わずか半年足らずの予想外の展開だ。誰も止められない。コリア・ウオッチャー(私・黒田勝弘)としては、あらためて肝に銘じておきたい。

 歴代大統領で逮捕されたのは彼女で3人目だが、先の全斗煥、盧泰愚は男で軍人上がりだった。2人はことさら苦痛ではなかっただろう。民主化という時代の変化を背景に、あらたに権力を握った政治勢力の“捕虜”になったようなものだ。惨めに思う必要はなかった。

 それに2人は軍隊生活や給食には慣れているので、獄中の「臭いメシ」にも違和感はなかった?

 ところが朴槿恵は女性である。世間知らずの“姫”育ちだったから獄中生活はつらいはずだ。

 彼女は政治的力不足はあったとしても、罷免させられるほどの悪を働いたわけではない。政治的非難、批判で済む話だ。それを無理やり(?)逮捕して獄に放り込むというのは、政治的魔女狩りの結果として“見せしめ”というほかない。

 そこで“魔女狩り快感”を高めるため、韓国マスコミは朴槿恵の獄中暮らしを、面白おかしく精力的に伝えている。見せしめだから当局も喜んで情報提供する。

 その関心ネタの一つが食事だ。収監初日の朝食は食パンにチーズとケチャップという質素なもので価格は1440ウォン(約140円)だったとか(未決の拘置所段階だから自前で間食の購入はできるが)。独房なので独りで食べて、規則に従い食器は自分で洗って戻したという。

 韓国は伝統的に「メシ食ったか?」の言葉があいさつ代わりの国だから食事は何よりも重要。そこで朴槿恵を「独りで食べるわずか140円の臭いメシ」で伝えることによって、その惨めさはいっそう印象的になる。

 ただ朴槿恵のために弁明すれば、彼女は「独りメシ(韓国語でホンバップという)」には慣れている。

 大統領在任中もそうだったが、公式行事の食事や公務中の会食以外は大統領官邸での「独りメシ」が習慣になっていたからだ。問題の40年来の悪友・崔順実がやってきても食事を共にすることはなかったという。

 ただ政治家にとっては食事は仕事の延長である。いつも誰かと食を共にしながら“政治”をやるものだが、彼女はそれがなかったため「不通(プルトン)」「孤独な女王」と悪口を言われ続けた。

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