公明票の自民離れが広がれば「与野党逆転」の展開もある

NEWSポストセブン / 2017年10月3日 7時0分

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国会の勢力図が大きく変わる?

「1強」の自公が「多弱」の野党を分断して蹂躙する──安倍晋三首相が描いた選挙戦略は、小池新党「希望の党」の誕生と、事実上の民進党解党・希望の党への合流という奇策により、音を立てて崩れた。

「今なら勝てる。単独過半数は確実で、与党3分の2維持も十分に可能」

 そんな予測が国会の冒頭解散に踏み切る根拠だったが、果たして「自公vs希望」という構図で選挙に突入した場合、どんな結果が考えられるのか。

 大きいのは民進党の最大支持組織「連合」の神津里季生会長が、「一強政治に終止符を打つため、政策や理念を共有する政党がさらに大きい塊となって選挙を戦うことはあって然るべきだ」と“民希合流”を支持したことだ。選挙予測に定評のある政治ジャーナリスト・野上忠興氏はこう分析する。

「安倍政権への批判票の受け皿ができれば、過去2回の総選挙で棄権に回っていた無党派層が動き、投票率は史上最低だった前回より大きく上がる可能性がある。希望の党を中心に野党が接戦の100選挙区で候補を一本化すれば、東京、南関東、東海ブロックを中心に希望が議席を伸ばし、全国では60~80近い選挙区で与野党が逆転する可能性がある。さらに政権批判票を吸収しやすい比例代表は希望の党に連合の票が乗って多くのブロックで自民党を大きく上回るでしょう。

 そうした前提でシミュレーションすると、自民党は200~220議席で単独過半数を割り、希望の党を中心とする野党連合が190~210議席と拮抗する。残りを公明党、維新、共産で分け、政権の行方は連立工作で決まる」

 そうなると、大敗した安倍政権は退陣──である。

 しかも、予測にはさらなる“不確定要素”がある。焦りを募らせる自民党候補の中には創価学会票頼みでポスターに「比例は自民党に」の言葉を印刷せず、「比例は公明党に」と呼び掛ける手はずを整えているケースが少なくない。
 
「予測は“公明党・創価学会が全面的に自民党に協力する”という前提に立っていますが、今度の総選挙では公明票が自民党に流れない可能性があります。安倍首相が解散理由に掲げた消費増税や憲法改正は、公明党支持者に反対が強い」(野上氏)

 公明党の山口那津男・代表は「自民党との関係は揺るぎない」と繰り返し強調しているが、先の都議選(7月)では自公連立を解消して都民ファーストとの選挙協力に転じた経緯がある。

「3か月前と真逆の方針に納得しない学会員は少なくない。“都政では小池、国政では反小池”という理屈を説明するのは無理。形だけは自民に投票するように呼びかけても、事実上の自主投票となるような状況が生まれるのではないか」(古参学会員)

 公明票の自民離れが全国的に広がれば、公明・学会票を“命綱”とする自民党候補が次々と討ち死にして与野党逆転する展開も考えられるのだ。

※週刊ポスト2017年10月13・20日号

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