プロ野球トライアウト 生保や警視庁採用担当も来場し熱視線

NEWSポストセブン / 2017年11月21日 7時0分

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選手をチェックするゴールドジムの重松氏

 プロ野球の“オフの風物詩”となっている12球団合同トライアウト。今年は11月15日に広島・マツダスタジアムで開催された。選手たちに熱い視線を注いでいるのは、必ずしも「球団のスカウト」ではない。現場で熱心に声をかけているのは“第2の人生のスカウトたち”だ。テレビには映らない実像をノンフィクションライター・柳川悠二氏がレポートする。

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 トライアウトの会場には、国内外のプロ球団や独立リーグのスカウトが集まる。だが、より熱い視線を注ぎ、精力的に動き回るのは、選手をセカンドキャリアへと向かわせる「第2の人生のスカウト」たちだ。

 ソニー生命保険の新里賢は、2015年のトライアウトで元広島の塚田晃平に、昨年は元ロッテの青松敬鎔に声をかけ、入社へと導いた。新里自身もロッテの元選手で、現役引退後は一時期、同球団のスカウトを務めた経歴を持つ。新里は言う。

「会社では営業所長として、社員の採用・育成を担当しています。ヘッドハンティングの一環で、優秀な人材を探すためにここに来ました。ビジネスの世界で通用する人材がプロ野球界には多いと思っています」

 この日は、塚田や青松らと総勢6人で来場した。

「勤務地が関東中心になりますから、地方を拠点とする選手には声をかけづらい。良い人材が見つかったとしても、全員を受け入れることは難しいし、他の業種を希望する選手もいる。その場合は、G.G.佐藤さん(元西武ほか)が立ち上げたアスリートのセカンドキャリアの支援団体につないで、企業を紹介しています」

 一般の客席からトライアウトの様子を見守っていたのは、大手スポーツジム「ゴールドジム」の福岡地区クラブマネージャー・重松大だ。彼は選手に直接、声はかけず、ノートに名前と特徴をメモしていた。

「すでに元プロ野球選手に、ゴールドジムベースボールクラブでプレーしてもらっていますし、ジムのトレーナーとしての採用もしています。やっぱり、鍛えられた身体のトレーナーのほうが、会員の方に対する説得力がありますから。うちのような業種は、プロ野球選手に最適です」

 トライアウトに参加した選手は、自分の出番が終われば各々、帰路に就く。マツダスタジアムの外では、縦縞のスーツにショールを首に巻いた若い男性が選手たちにパンフレットを配っていた。声をかけると、

「ズバリ、スカウトです」

 と明快な回答。プロ野球選手を不動産販売の営業マンとして採用したいという。

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