キリンビール “後追い”で新商品を投入する意味

NEWSポストセブン / 2017年11月22日 7時0分

 第3のビールにおける最大ブランドである『のどごし』。本体の『のどごし』は酒税法上は「その他の醸造酒(発泡性)(1)」(原料に麦芽を使わない、いわゆるマメ系)。これに対し同じ第3のビールでも今回の『のどごしSTRONG』は「リキュール(発泡性)(1)」(麦芽を使う、いわゆるムギ系)。こうした違いを乗り越えて、ブランド資産を活用して高アルコールに打って出た形なのだ。

 もうひとつ、今回の『のどごしSTRONG』には重要な意味がある。マーケ部長の山形氏は2015年にプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)から、スカウティングによりキリンビバレッジに転じ今年3月から現職という経歴をもつ。マーケティングのプロフェッショナルである。

 キリングループは、大物の転出も目立つ。缶コーヒー『ファイア』、ペット茶『生茶』などのヒットで知られる佐藤章氏は2016年、キリンビバレッジ社長を辞し湖池屋社長に転じた。すでに高級ポテトチップのヒット作を生んでいる。

 昨年までの16年間で、唯一アサヒに勝ってトップシェアをとったのは2009年。この年に社長を務めていたのが松沢幸一氏だ。2011年、東日本大震災の津波で被災した仙台工場をトップとして陣頭指揮して短期間に復興させた手腕も高く評価されたが、2012年にキリンを辞す。大学で教鞭を執るなどした後、今年5月、明治屋社長に就任している。

「行く人、来る人」が交錯するキリン。伝統的な会社の中で、プロのサラリーマンである山形氏には、その“生き様”が試されることになる。

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