尿の色が教える病気のサイン ピンク、白濁、濃黄、無色透明

NEWSポストセブン / 2017年12月7日 16時0分

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一口におしっこと言ってもいろんな色があるが…

 排尿は毎日必ずするものだからこそ、色や臭い、出方の変化を細やかに知ることができる。日本医科大学付属病院泌尿器科部長の近藤幸尋医師は「尿は自分の健康状態を知るための重要なバロメーターです」と語る。

「尿は全身を循環する血液が元になっているため、全身の健康状態の情報が詰まっています。尿を調べることは、どんな病気に罹患しているのかを知る重要な手がかりとなります」

 ではおしっこがどんな状態なら病気の予兆なのか。

◆泡立ちでわかること

 小用を終えてから便器を見ると、泡が立つことがある。

「尿が泡立つ理由は、直前の食事や運動、熱などの影響もある。健康診断で尿たんぱくに異常がないのであれば、少々泡立ちがあっても気にする必要はない」(前出・近藤医師)

 ただし、その泡がなかなか消えなければ、糖尿病や肝機能障害が疑われる。

「糖尿病の場合は、尿に糖が含まれるため粘り気を帯び、泡が消えにくくなる。また、肝機能障害が起きると、尿にたんぱく質などが降りるから、こちらも泡が消えにくくなるとされている」(同前)

◆色でわかること

 尿の泡が消えにくいとき、糖尿病と肝機能障害を判別するための材料が尿の「色」だという。腎臓病や透析の専門医で、ひらくクリニック院長の吉田啓氏の話。

「肝硬変や肝臓がん、肝炎などになると、濃い黄色の尿が出ます。肝機能が低下すると、ビリルビンという色素が血液や尿に出てくるので、尿が黄色くなる。粘り気があるので尿が泡立ちやすくなり、黄色から茶色っぽい泡が立つ。一方で、糖尿病の場合は水分を多く摂りすぎるために尿の色は無色透明です」

 尿の色は淡い黄色が正常だとされ、健康状態によって変化する。順天堂大学医学部附属順天堂医院泌尿器科の磯谷周治医師がいう。

「『濃いピンク色』の尿は血液が尿の中に混じっていることが原因で、膀胱がんなど命に関わる疾患の可能性があります。がんは発生個所の周辺の神経に触ることで痛みを感じさせますが、初期の膀胱がんは神経に触れずに粘膜を傷つけるため、膀胱内で痛みを伴わない出血が起き、尿がピンク色になります。

 膀胱がんによる血尿の特徴は、翌日には通常の尿に戻ることが多いこと。そのため放置してしまう人が少なくありませんが、一度でもピンク色の尿が出た場合には一刻も早く受診すべきです」

「白っぽく濁った尿」が出た場合はどうか。

「膀胱炎や尿道結石、尿管結石になり、尿の中に膿が混ざると、白く濁った尿が出ることがあります。淋病でもこういった症状が出ます」(前出・吉田医師)

 膀胱炎にはさまざまな症例があり、緑膿菌という菌に感染して膀胱炎を発症したケースでは、「青緑色」の尿が出ることもある。免疫機能が下がった病人や、高齢者が感染しやすい。ただし、漢方薬などのなかには服用すると「緑色の尿」が出る薬もあるので、常用薬の特徴を確認しておきたい。

※週刊ポスト2017年12月15日号

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