巨人、他球団から“外国人強奪”時の優勝確率は1割台

NEWSポストセブン / 2017年12月19日 7時0分

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中日からゲレーロ獲得にファンからは不満も(撮影:山崎力夫)

 今年、中日で本塁打王に輝いたゲレーロの巨人移籍が決まった。前年、日本の他球団にいた外国人選手の巨人入団は15人目。2015年にソフトバンクからホールトン、2016年にロッテからクルーズを獲得しており、最近4年で3人目となる。

 4番の阿部慎之助と同程度の成績を残した村田修一を解雇して、若返りを図ると宣言しておきながらの“強奪”に野球ファンからは批判の声も上がっている。野球担当記者が話す。

「若返りといっても競争あってこその底上げですから、ゲレーロ獲得自体は戦略の1つとして当然とは言える。生え抜きを望むファンからすれば、二塁・吉川尚輝、三塁・岡本和真が理想型なのはわかります。しかし、3年連続V逸の現実を考えれば、いきなり実績のない若手を2人もレギュラーに抜擢するとは思えない。優良外国人のマギーを二塁と三塁で併用しながら、1つのポジションを若手が競って獲得できるかどうかと言ったところでしょう」

 1978年に大洋からシピンが金銭トレードで移籍して以降、1995年にヤクルトを解雇されたハウエルが入団するまで17年間は前年他球団に在籍した外国人を獲ることはなかった。しかし、ハウエル以降の23年間で14人目となる。

「たしかに、生え抜きがレギュラーを固める打線を見たいファンからすれば不満が残ると思います。実際、2000年からテレビのナイター中継の視聴率は下がりましたが、原辰徳監督が生え抜きの若手を登用して日本一に輝いた2002年は数字が上向いてますからね。

 そのオフ、ヤンキースに移籍する松井秀喜の後釜としてヤクルトの主砲であるペタジーニを“強奪”した。この出来事は多くのファンの心理を逆撫でするものだったと思います。結局、2003年は優勝も出来ず、視聴率も下がった。それでも、2004年には近鉄からローズを獲っている。ローズは本塁打王になりましたが、チームは3位に終わり、視聴率も低迷しました」(同前)

 2008年にはラミレス、グライシンガー、クルーンの3選手をセ・リーグのライバル球団から奪い、日本一に輝いて以降、巨人は育成にも力を入れるようになった。松本哲也や山口鉄也という育成選手枠から新人王を生み出し、優勝もした。しかし、ここ数年で2000年代のような補強に戻ってしまった印象だ。

「スカウトが見出してきた日本球界が初めての外国人なら、野球ファンもまだ納得できる。中日が発掘して本塁打王になったゲレーロを奪うから、他球団のファンからも批判の声が挙がるんです。

 マギーも2013年に楽天を日本一に導いた選手だし、巨人の外国人補強にはオリジナリティを感じない。FAだけでなく、外国人補強でも他球団が見つけたものを奪うばかりですから……。たしかにルール上は問題ないですけど、創立者である正力松太郎の『巨人軍は常に紳士たれ』という遺訓が泣くような非紳士的な行為だと感じます」(同前)

 前年、日本の他球団にいた外国人選手を獲得した過去12年(2004年はローズ、シコースキーの2選手、2008年はラミレス、グライシンガー、クルーンの3選手)のうち、優勝したのは阪神からメイを獲った2000年と2008年の2度だけ。単純に確率に直せば、1割6分7厘にしかならない。他チームの本塁打王を獲りながら、優勝できないとなればファン離れが進むかもしれない。

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