角居厩舎はなぜ桜花賞だけは勝てていないのか?

NEWSポストセブン / 2018年4月8日 7時0分

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角居厩舎はなぜ桜花賞には縁が薄いのか

 4月8日はクラシック第1弾の桜花賞。昨年はサロニカが2008年以来久々の出馬登録をしたものの直前で痛恨の取消。角居厩舎にとっては鬼門とさえいえるタイトルだ。調教師・角居勝彦氏の週刊ポストの人気連載「競馬はもっともっと面白い 感性の法則」より、角居厩舎はなぜ桜花賞には縁が薄いのかを考えた。

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 桜花賞は大好きなレースだと以前にも書きました。阪神のマイル戦はしっかりと力比べができる好舞台。桜に見守られながらのレースは華やかで、ファン同様に陣営の気持ちも沸き立ってきます。このあとオークスもありますが、やはり牝馬はマイルを勝てるスピード。いちばんの勲章は桜花賞です。

 しかし、角居厩舎には縁が薄い(笑い)。牝馬三冠の括りでいけば、オークス、秋華賞は勝っているのに、桜花賞だけは勝てません。ウオッカ(2007年)やシーザリオ(2005年)でさえ共に2着でした。

 そんな、いわば片思いの舞台に、今年も出走馬はありません。3月17日のフラワーカップ(1800m)を勝ったカンタービレは賞金的には出走できますが、むしろ距離が延びていいタイプだし、本番まで中2週では調整が難しい。3歳牝馬のこの時期はとてもデリケートで、調子の維持が難しい。GIは勝つためのレースという角居厩舎の信念に添えば、自信を持って送り出せる態勢が整いにくいのです。

 だからといって、ハナから諦めているわけではありません。調教師として、繁殖に戻すときに桜花賞の金看板を背負わせてやりたいと強く思います。まだ4月ですが、今年の3歳馬についておさらいをしてみましょう。

 厩舎全体として見れば成績自体は決して悪くない。牡馬は半数以上が勝ち上がっているし、牝馬も2勝したサトノワルキューレなど順調に勝ち上がっています。しかし牝馬の場合、なにがなんでも桜花賞へとは考えない。やはり調子の維持が難しいのです。

 たしかに、一つ勝った時点でGIへの青写真みたいなものは見えてきます。ただし一度使ってはしっかりと休ませることを基本にします。厩舎事情として、馬を入れ替えなければいけないタイミングも考えなければならない。こちらの判断以外にも、放牧場からの進言もあったりする。

 そういったやりくりが厩舎の腕の見せどころになるわけですが、急いで次走に間に合わせようとは思わない。このへんの判断は慎重です。力のある牝馬の場合、桜花賞こそという思いを、じっと抑え込むこともある。馬の体が安定してよくなることが最優先ですね。

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