命に関わる痛みの伝え方 効果的な“ズーン”等の擬態語使用

NEWSポストセブン / 2018年4月16日 7時0分

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痛みは擬態語で説明すると良い

「最近、肩が痛くて腕を上げられなくて」
「腰が悪くて長く座っていられない」

 同年代同士の会話が体の痛みの報告会になっている──そんな経験はないだろうか。

 人は年齢を重ね、体を酷使することで体の様々な場所に「痛み」を覚えるようになる。慢性的な痛みとどう向き合っていくかは、老後の健康を考える上で大きなテーマといえる。

 大分大学医学部の服部政治・助手(2006年当時)が著わした論文によれば、65~74歳の18.4%が体のどこかに慢性的な痛みを感じており、75歳以上になると36.7%にはね上がるという。これはあくまで医師にかかった患者への調査から導き出された数字であり、潜在的にはもっと多くの中高年が「痛み」に悩んでいると考えられる。

 だが、「歳だから仕方ない」と痛みを放置していると、取り返しがつかなくなるケースは少なくない。かわたペインクリニック院長・河田圭司医師の指摘。

「『痛み』は、加齢によるものばかりとは限らない。重篤な病の初期症状である可能性も十分に考えられます。そのため、些細な痛みであっても医師の診療を受けることをためらってはいけません。

 ただ、大事になるのは『医師に痛みをどう伝えるか』です。医師はまず問診で患者から『痛み』について訊ね、それを診断の重要な判断材料にする。同じ部位の痛みであっても、その『痛み方』によって診断結果が変わってくる。そのため、より正確に痛みの特徴を伝えてもらえると、医師は原因を推測しやすくなります。

 ただし、その際に『すごく痛い』『これまでないほど痛い』など、本人にしかわからない主観的な表現をされてしまうと、正確な診断ができない可能性があるのです」

 痛みを伝える際に、意外にも効果的なのが「擬態語」だ。きくち総合診療クリニック院長の菊池大和医師は、患者の「痛み表現」を、診断の重要な指針にしている。

「たとえば“ピリピリ”“ビリビリ”と告げられた場合、腫瘍の存在などで神経が圧迫・刺激されている可能性を疑います。また“ズキズキ”という痛みなら、炎症が起きている可能性を考える。“ズンズン”とか“ズーン”という鈍痛の表現なら、痛みの原因となる異変が体内の深い場所、特に内臓に原因があるのかもしれない。正確な診断はその後の検査に頼る必要がありますが、初期の診察では大きな判断材料になる」(菊池医師)

◆破裂直前の動脈瘤を発見

 痛みを正確に伝えたことで、大事を免れることができたケースは少なくない。深刻な腰痛に悩まされていた、関西在住の70代男性・Aさん。ぎっくり腰を疑って整形外科を受診、医師から痛み止めを処方され、経過観察をすることになった。

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