「パートのおばちゃん」の存在が新人育成に効果的な理由

NEWSポストセブン / 2018年4月23日 7時0分

 こうした対等な関係のなかで新入社員は「イヌ扱い」から解放され、主体的に行動することによって自信もついてくるのである。

◆「イヌ扱い」をやめたら業績がV字回復、チームは優勝

 ふとしたきっかけから組織のトップが「イヌ扱い」を止めたところ、一人ひとりが自分から行動するようになり、組織も人も驚くほど成長した。ビジネスの世界でも、スポーツや教育の世界でも、そのようなケースがたくさんある。拙著『「ネコ型」人間の時代』の中から実例を紹介しよう。

 衣料品を扱うある会社では、悪化しつつある業績を立て直すため、徹夜で議論を重ねたり細かく業務を管理したりするなど、一生懸命、社員一丸となって働いたが業績は悪化の一途をたどっていった。

 いよいよ倒産寸前の危機に直面したとき、社長はマネジメントを百八十度転換して「イヌ型」からの脱却を図った。すると社員のモチベーションが目に見えて高まり、売上げが急上昇して見事に会社の経営はV字回復を遂げた。

 高校野球の世界では、昨年夏の甲子園優勝校、花咲徳栄高校の岩井隆監督、それに今年の選抜で準優勝した智弁和歌山高校の高嶋仁監督はいずれもスパルタ式の指導(イヌ扱い)をあらためたことが飛躍のきっかけになったと述べている。

 正月恒例の箱根駅伝で4連覇を遂げた青山学院大学陸上競技部の原晋監督もまた、選手に自分で考え、行動するように徹底したことが選手の成長につながったと経験談を語っている。

 自分では気づかないうちに、あるいはよかれと思ってやっていることが、結果的に相手を精神的に追い込んだり、成長の機会を奪ったりしているケースが少なくない。これまで当たり前のように行ってきた「育てる」「鍛える」「助ける」「教える」といったことを、いちど根本から考え直してみるべきではなかろうか。

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