旅行や新車要求など老人による「冥土の土産ハラスメント」横行
NEWSポストセブン / 2018年5月2日 7時0分

“冥土の土産ハラスメント”の被害者が増加!?(写真/アフロ)
新緑の風が心地よいゴールデンウイーク目前、東京・羽田空港国際線ターミナルは海外に旅立つ人たちの熱気と笑顔であふれていた。ひときわはしゃぐ高齢女性の後ろを、スーツケースを手にとぼとぼついて歩く齋藤由美さん(仮名・52才)の顔はなぜか浮かない。
「これから母とグアム旅行なのですが、憂鬱で憂鬱で…。実は去年も連休中にハワイに行ったのですが、80才の母が二言目には“もう年だし、二度と海外なんて来られないだろうから”と言ってワガママ放題。そう言われるとこっちも何も言えず、ご飯を食べる場所も、ホテルも観光地も全部いいなり。その結果、帰りの飛行機ではグッタリする私をよそに元気が有り余っている母は、“来年はどこに行こう?”って目を輝かせていて、あの“二度と来られない”発言は一体何だったのか…。
結局、今年も元気いっぱいでグアムに旅立ちます。しかもまた、“さすがに来年は無理だと思うから”なんて言うんです。これから3泊4日、先が思いやられます」
齋藤さんのように、「命」を天秤にかけて自分の要求を通そうとする「冥土の土産ハラスメント」に苦しむ人々が急増している。実際、本誌・女性セブンが読者を対象に実施したアンケートでも、多くの人から怒りと困惑の声が聞こえてきた。
「内臓の大手術を乗り越えた姑は、“人間、いつ死ぬかわからないんだから”が口癖に。結果、お小言も食欲も手術前の2倍にパワーアップ。大病をしたあとに回復したのは嬉しいことですが、正直しんどいです」(40代主婦)
冥土の土産を盾に“おねだり”された人もいる。
「祖父から唐突に“新車を買ってほしい”と言われました。何でも、死ぬ前に一度でいいから新車に乗りたいんだそう。運転するのは危ないしそんな高い買い物、できるわけがないからすぐに断りましたが、まさかまだ物欲が残っていたなんて…」(30代会社員)
被害に遭うのは、家庭内だけではない。街中や介護施設でも横行している。
4月上旬、宮城県内を走行中のJR東北線電車内で仰天の出来事があった。仙台市の老人クラブのメンバーが車内の座席の至るところに「席をお譲り下さい」「敬老者が16名乗車します」などと書いたA4判の紙を置き、席を確保したのだ。
当然、他の乗客は座ることができず、立ったまま彼らの動向を見守るよりほかなかった。この件は、のちにインターネットで大炎上した。
新幹線の自由席でも、座っている若者に対して高齢者が「老い先短い老人に席を譲れないの!」と怒鳴って無理矢理譲らせるケースが増えているという。
※女性セブン2018年5月10・17日号
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
GACKT、「分かってねえ!」と激怒し出国 愛犬譲渡炎上のその後
NEWSポストセブン / 2021年2月24日 16時5分
-
高須院長、ツイート末尾の報告に悲しみの声 「さらっと重大なことが…」
しらべぇ / 2021年2月19日 14時45分
-
熟年離婚のワナ 直後に夫が死んで巨額の遺産もらえない女性のケース
NEWSポストセブン / 2021年2月14日 7時5分
-
70才以上のダイエットは要注意 老化促進、寝たきりのリスクも
NEWSポストセブン / 2021年2月13日 7時5分
-
「彼氏とやってんの?」男性ばかりの職場でセクハラ横行、社内で相談できずに退職
弁護士ドットコムニュース / 2021年2月7日 10時1分
ランキング
-
1【独自】中国「千人計画」、日本人研究者らに論文ノルマ…「著名な科学誌に2本」要求
読売新聞 / 2021年2月28日 9時17分
-
2覆面パトが1・2キロ追跡、大型オートバイがトラックに追突し男性死亡
読売新聞 / 2021年2月27日 22時17分
-
3コロナで激変「アニメ声優のアフレコ事情」 キャスティングにも変化の兆し?
弁護士ドットコムニュース / 2021年2月28日 9時31分
-
4眞子さま結婚問題に言及 陛下から殺伐とした秋篠宮家へのメッセージか
NEWSポストセブン / 2021年2月27日 7時5分
-
5車内で「車上荒らし」を待ち伏せた男性、路上に置いた洗濯機ごと車にひかれ重傷
読売新聞 / 2021年2月28日 14時13分