野田聖子氏 「日本初の女性宰相」への意気込みを語る
NEWSポストセブン / 2018年5月2日 7時0分

野田聖子総務大臣と文筆家・古谷経衡氏
永田町や霞が関では、「男性優位社会」が罷り通る。財務事務次官のセクハラ騒動も氷山の一角だろう。一方で、女性政治家の失言やスキャンダルが俎上にのせられることも珍しくない。女性だからという理由で重宝されている議員は多い、と文筆家・古谷経衡氏は考える。女性を「弱者」とするだけでは何も問題は解決しない。ではどうすればいいか。現役女性閣僚の野田聖子総務大臣に古谷氏が問う。
古谷:小池百合子は昨年の衆院選の惨敗を受けて「ガラスの天井どころか、鉄の天井があった」と語りました。大臣もそう感じた経験はありますか?
野田:鉄の天井というより、私の感覚では日本の政界の真ん中にある鉄の塊という方が近いかな。
古谷:鉄の塊ですか?
野田:そう。アメリカの大統領選で、トップに上り詰めようとした女性をガラスの天井が邪魔をするという例えは分かります。でも日本の政界は違う。トップの周囲で徒党が組まれて塊になっている。政局を画策する鉄の塊のなかには男しか入れない。
古谷:とはいえ、女性閣僚も増えています。政界中枢には女性議員も入ってきている気がするのですが。
野田:そんなことないのよ。閣僚は、組閣の前日や当日に官邸に呼ばれて「あなたのポストはここ」と突然、任命されるでしょう。女性の場合はもっと顕著で、能力や経験、専門分野は無視される。それは任命権者が適材適所より女性閣僚を登用した事実だけを重視しているからです。
古谷:女性閣僚は有権者にアピールするだけの看板、数合わせに過ぎないと。
野田:結果として専門外のポストで、力を発揮できなかった女性閣僚は多い。
古谷:稲田朋美がそうだったかもしれませんね。
野田:誰とは言いませんけど。私の場合、昨年の内閣改造で入閣前にどのポストがいいか、というやりとりをさせてもらいました。
古谷:それでも大臣は鉄の塊から排除されていると感じているのですか。
野田:ええ、塊は完全な男の世界なの。ただ改めて振り返ると10年前、20年前に比べれば、塊に近づき、片足を突っ込んだ実感は持てていますけど。
古谷:完全な男の世界といえば、財務省の事務次官がテレビ朝日の女性記者へのセクハラで辞任する騒ぎが起きました。事務次官を擁護するかのような麻生大臣の発言も問題になった。
野田:ハラスメントにはパワー、モラル、セクシャルの3つがあります。セクシャルの場合、被害者は基本的に女性です。でも、被害者になる側の人間が国会にはほとんどいない。とくに男性が多い国会と霞が関はセクハラに対する意識は遅れていると実感します。
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