スマホ奴隷にならないために── 行動パターンを意識

NEWSポストセブン / 2018年5月17日 7時0分

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諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師

 iPhoneが2007年に米国で発売され、すでに10年以上が経っている。日本でもスマートフォンの普及率は急速に上昇し、2016年時点で71.8%にのぼる。性別、年齢問わずスマホを手に画面に見入る姿が珍しくなくなったが、一方で依存症も確認されるなど問題も出てきた。諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師が、スマホの奴隷にならない行動パターンについて考えた。

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 スマートフォンを片時も手放せないスマホ依存症が増えている。運転中や歩きスマホはもってのほかだが、食事しながら、勉強しながらスマホを操作する人はよく見かける。トイレや風呂場に持っていったり、セックス中にもスマホを手放せない人がいるというから驚きだ。オンラインゲームや動画、SNS……止めたくても止められない状態に陥っているのだ。

 スマホやインターネットの普及は、ぼくたちの生活を楽しく、便利にしているが、負の影響も大きい。厚生労働省研究班の2013年の調査では、ネット依存とみられる中高生は51万8000人と推計されている。男性6.4%、女性9.9%が、ネット依存が疑われる「病的な使用」をしているという。

 ネット依存の傾向は若い世代ほど高い。日本、米国、イギリス、フランス、韓国、シンガポールの6か国での国際比較でも、10~20代の若者に依存傾向が強いことが共通していた(総務省2014年調査)。

 ネットゲームでは、「ネトゲ廃人」といわれる重症者も生み出している。韓国ではなんと86時間ぶっとおしでゲームをした24歳の男性が死亡した。長時間、同じ姿勢でゲームを続けたため、エコノミークラス症候群が起こったのだ。

 こうした事態に対応し、韓国では、ネット中毒予防センターを設け、ネット解毒プロジェクトというのが作られた。「解毒」という言葉が使われている。それだけ問題が深刻ということだ。そして、これは日本を含む世界中で大きな問題となっている。

 WHOでは、国際的な病気の基準である国際疾病分類第11版(ICD-11)に、「ゲーム障害」という項目を加えると発表している。主な症状は、「ゲームをしたい欲求を抑えられない」「ゲームをすることをほかの日常生活の活動よりも優先してしまう」「家族関係、仕事、学習などに重大な問題が生じていてもゲームをやめることができない」など。これらの症状が12か月以上続いた場合、ゲーム障害と診断される。ただし、若い世代ではもっと短い期間でも依存症とみなされる。

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