花咲徳栄のブラック労働 残業代ゼロで出退勤時間は全員同じ

NEWSポストセブン / 2018年8月3日 11時0分

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高校野球の名門校で何が?

 昨夏の甲子園で、埼玉県に初めて優勝旗を持ち帰り、その知名度を全国区にした花咲徳栄高校(加須市)。今年も北埼玉大会を制し、史上6校目の夏連覇を目指している。そんな最中、教職員の「ブラック労働」が常態化しているという“内部告発”が上がった。

 甲子園への引率教員への手当はゼロの上に賛助金として1万円が徴収される、弁当代や移動費も自腹で負担するのだという。教員の長時間労働は常態化しており、昨年10月の行事予定を見ると17連勤の教員もいた。午後5時で帰ってしまう司書の代わりに8時まで出退室や貸し出しを行う“図書館業務など様々な役割が順番に回ってくるという。大学受験に備えた補講として「0時限」「7、8時限」、さらには一部クラスでは週1回18時40分までの「9時限目」もある。

 問題は、長時間労働にとどまらない。

「そうした時間外労働や休日出勤の対価が支払われていないのです」──同校の現役教師・A氏はそう説明しながら昨年1年分の給与明細を示した。確かにその中に超過勤務(残業)手当の項目はない。

「同僚と給与明細を見せ合ったこともありますが、同じでした。そもそもうちの学校ではタイムカードは設置されておらず、出勤簿に押印するだけで出勤や退勤の時間は記録されていません」(A氏)

 そうした状況に不審を抱き、自分で手帳に出勤時刻と退勤時刻の記録をつける教員もいるという。

 A氏によると、そうした記録から昨年の残業時間をカウントすると、「過労死ライン」(80時間)を超えている職員もいたという。

 労働基準法上、週40時間を超える勤務は時間外労働となり、労働者には手当が発生する。また、2012年に地元の労働基準監督署に届け出された「学校法人佐藤栄学園職員給与規程」には、〈正規の勤務時間を超えて勤務することを命じられた職員には超過勤務手当を(略)支給する〉と明記されている。

 だが、前述の通り、A氏の給与明細にその費目はない。つまり「残業ゼロ」となっているのだ。

◆出退勤時間は全員同じ

 A氏は「内部からの情報提供があったのか、労働基準監督署の立ち入り調査を受けたことがある」とも明かす。2015年1月、年初めの職員会議で当時の校長が語った言葉を記憶しているという。

「非常に気になることがある。労基署が入った。教職員の誰かがもしかしたら訴えたのかも。かつては午前3時出勤という時代もあった。(今の教職員は)この職場での勤務をどう考えているのか」──という内容だ。

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