高校球界から「PL」が完全に消える日──現校長が独白

NEWSポストセブン / 2018年8月18日 7時0分

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決勝で敗れた軟式野球部

 夏の甲子園の100回記念大会は、いよいよ佳境を迎えている。大会前から“大本命”と目されたのが史上初となる2度目の春夏連覇を目指す大阪桐蔭だったが、100回の歴史のなかで“大阪の覇者”として君臨したのはPL学園だった。春と夏の甲子園にあわせて37回出場し、歴代3位となる通算96勝を記録。卒業後にプロに進んだOBも、桑田真澄、清原和博、立浪和義、宮本慎也、福留孝介、今江敏晃、前田健太ら総勢81人を数え、球史に名を残す大投手、大打者も多い。そのPL学園が活動休止に追い込まれてから、2年が経とうとしているが、復活を願う声は根強くある。そんななか、『永遠のPL学園 六〇年目のゲームセット』著者の柳川悠二氏(ノンフィクションライター)が、最新動向をキャッチした。

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 8月13日の甲子園球場には、春夏通算7度の全国制覇を誇ったPL学園の応援ソング「ウィニング」が流れた。無論、演奏したのはPL学園ではない。長野・佐久長聖の藤原弘介監督が元PLの監督だった縁で、1980年代から1990年代にかけて甲子園を荘厳な雰囲気に包み込んだあの名曲を、佐久長聖のブラスバンドがチャンス時に流しているのだ。

 100回目の記念大会を迎えた夏の甲子園。その開幕前日にも、「ウィニング」を耳にする機会があった。場所は甲子園ではなく、人もまばらな住之江公園野球場(大阪市住之江区)。そこでは全国高等学校“軟式”野球選手権の大阪大会決勝が開催されていた。

 PL学園の硬式野球部は一昨年7月に活動を休止し、事実上の廃部となったが、同じユニフォームを着用する「PL学園軟式野球部」は今も活動を続けている。昨夏に11度目の大阪王者になり、さらに昨年の秋季大会、今年の春季大会と大阪で負けなし。この夏も大本命の優勝候補として臨み、投手陣がノーヒットノーランや完全試合を達成するなど、万全の状態で勝ち上がってきていた。

 しかし、決勝の河南高校戦では、守備の乱れによって失点を重ね、打線も相手エースから1点も奪えず、0対5で敗れてしまう。斉藤大仁監督が振り返る。

「相手に傾いた流れを打破できず、一方的な展開になってしまった……。ここまでミスなく勝ち上がってきたので、ショックです」

 軟式球で遠投110メートルという驚異の鉄砲肩を持つ主将で捕手の相曽轄也(あいそ・かつや)は、もともとPL学園中学時代は硬式野球部への入部を夢見ていた。しかし、2014年秋の新入部員募集停止によって、硬式野球で甲子園を目指すことを断念し、高校進学後も軟式野球部に所属してきた。

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