とんねるずと『めちゃイケ』から視聴者が離れた理由

NEWSポストセブン / 2018年9月17日 7時0分

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長寿バラエティの後継番組も苦戦(フジテレビ)

 長寿番組の後枠は鬼門なのか──。21年半にわたってフジテレビの土曜夜8時台を守ってきた『めちゃ×2イケてるッ!』が今年3月限りで終了。その後番組として、5月から『世界!極タウンに住んでみる』がスタートしたものの、9月15日限りで早々と幕を閉じた。

 同じフジテレビの長寿番組の後枠としては、木曜夜9時の『とんねるずのみなさんのおかげでした』の後を引き継いだ『直撃!シンソウ坂上』も視聴率5%台の週が目立っている。

 フジテレビを長年背負ってきた木曜夜9時の『みなさん』は前身から含めて29年半、土曜夜8時の『めちゃイケ』は21年半もの間、放送されたテレビ史に残るバラエティ番組だった。

 その両番組はなぜ、終焉を迎えたのか。お笑い評論家で、『とんねるずと『めちゃイケ』の終わり 〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論』(イースト新書)を上梓したラリー遠田氏が語る。

「テレビには、視聴者と制作者の“お約束ごと”がある。1988年に番組が始まった頃、とんねるずは“偉そうに振る舞うキャラクター”と認識されていた。視聴者は彼らが高卒からのし上がってきた背景を知っているから、石橋貴明さんの横暴に見せる振る舞いを楽しめた。しかし、今の20代にとってみれば、物心ついた時にとんねるずは既に大御所。出自を知らないため、企画で後輩芸人に時計を買わせる姿を受け入れられなかったのではないでしょうか」

『めちゃイケ』に関しても、送り手と受け手の間にあった幸せな関係が崩れたと見ている。

「“めちゃイケファミリー”という言葉があるように、家族的な番組と認識されていた。そのような系統の番組は上り調子の時は視聴率も伸びていくのですが、勢いがなくなると再び視聴者を戻すことが難しくなる。番組の文脈を知らない若い世代からすると、出演者同士が『めちゃイケはこうあるべきだ!』と真剣に言い合っている姿を理解しづらかったのでは」

 ラリー氏は、テレビの視聴スタイルの変化にも言及する。

「『8時だョ!全員集合』(TBS系)、『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)の時代から続く“土曜夜8時”にテレビの前に座って熱心に番組を見るという文化に支えられてきた面もあった。最近の視聴者はちょっと飽きればすぐにチャンネルを変えるし、外出先からスマホで見る人もいる。家にあるテレビにこだわらない視聴スタイルも、視聴率が下がった原因の1つでしょう」

 それでも、『みなさん』と『めちゃイケ』の功績は色褪せない。

「番組は長くなると、どうしても“金属疲労”を起こしてしまう。いつか、コンセプトや方法論が時代に合わなくなってくる時がきます。むしろ、両番組とも時代に合わせながら内容をアップデートし、稀に見る長寿番組になったことに着目すべきでしょう。両枠の後継番組の苦戦で、改めて『みなさん』、『めちゃイケ』の偉大さを実感します」

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