三億円事件告白小説“真犯人”からのメールと専門家真贋分析

NEWSポストセブン / 2018年10月16日 7時0分

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事件当時に公開されたモンタージュ写真(写真:時事通信フォト)

〈なぜ、この事件を起こしたのか。なぜ、捕まることなく時効を迎えられたのか。その後、私の人生はどうなったのか。事の顛末すべてを、ここに書き記していく所存でございます〉

 日本犯罪史に残る未解決事件である「三億円事件」。1968年12月10日の発生からちょうど50年の節目を前に“真犯人”を名乗る人物が登場し話題を呼んでいる。

〈府中三億円事件を計画・実行したのは私です。〉

 衝撃的なタイトルがつけられた告白文は、小説投稿サイト『小説家になろう』で、8月8日から公開が始まった。全72回に及ぶ手記は、9月23日に完結。インターネット上では、「白田」と名乗るその筆者が、本当に“真犯人”なのか、議論が巻き起こっているのだ。

 告白の内容に入る前に、三億円事件を振り返っておく。

 事件発生当日の朝9時20分、当時の東芝府中工場の従業員に支払われるボーナスを積んだ輸送車が、府中刑務所裏の路地で偽の白バイ隊員に停止させられた。

「輸送車にダイナマイトが仕掛けられているという連絡が入った」

 そう告げた犯人が車の下を覗き込むと、みるみる白煙が上がった。輸送車に乗っていた日本信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)の行員4人が飛び降りるのと入れ替わりでハンドルを握った犯人は、約3億円(正確には2億9430万7500円)の入った現金ケース3個を載せた車を発進させた。

 犯行時間はわずか3分。走り去った車の下では、発煙筒が煙を上げるばかりだった。

 延べ17万人もの捜査員と約10億円の捜査費用が費やされた。容疑者リストに載ったのは約11万人。ヘルメットを被ったモンタージュ写真はあまりにも有名だ。だが、犯人は逮捕されることなく、事件から7年後に時効が成立した。

◆“真犯人”から本誌・週刊ポストにメールが

 筆者の「白田」は、長年連れ添った妻を事故で亡くしたことをきっかけに、事件の真相を明かすことを決意したと綴る。

 手記には「白田」とS、そしてそれぞれの恋人の4人が登場する。強奪計画はSと2人で立てたものだという。

 実際の捜査でも、「S」と称される少年が有力な容疑者として捜査線上にあがっていた。だが、事件直後、青酸カリを飲んで死亡。自殺とも他殺とも言われているが、今でもこの少年が実行犯だったという声は根強くある。

 一方、告白小説の中では、実際に決行したのは「白田」と、Sの恋人だった京子だったとされている。逃げおおせた「白田」と京子はその後結婚。今回告白を決意させたのは、共犯者である京子の死だったと説明する。

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