オリンパス、新たな不正疑惑で「社内弁護士」の実名爆弾告発

NEWSポストセブン / 2018年10月23日 7時0分

 この「深セン疑惑」については、深刻な法的な問題があるとの声が社内から上がり、海外の複数の法律事務所に見解を求めたところ、特に米国の海外腐敗行為防止法(FCPA)に違反する恐れが濃厚との回答が寄せられた。最悪の場合、数百億円もの罰金の支払いを求められる恐れがある。榊原氏らが強硬に主張したのは、ただ一点。「法律違反のリスクが大きいため、きちんと対処すべし」──。

 オリンパス上層部はこれに慌てたようだ。榊原氏とともに「問題あり」と声を上げた深セン工場などアジア全域の子会社を束ねる地域統括会社の法務責任者であるA氏に対し、昨年11月30日付で異動が告げられたのだ。左遷人事である(今年1月1日付で発令)。

「この異動はパワハラと公益通報者保護法違反ではないか」

 榊原氏はこの時期外れの異動を問題視。異動の撤回を求めるとともに、専門的な見地から深セン疑惑の危うさを説明した通知書を作成し、社外取締役全員に送付した。表題脇に弁護士印が押されたオフィシャルな体裁のものだ。

 そこには〈2度にわたる社内調査が中立・公平性を欠き得る顧問弁護士によって実施されたという問題点を踏まえ、調査は日弁連の「企業不祥事等における第三者委員会ガイドライン」に従った中立・公正な第三者委員会によるべきものと思料致します〉とあった。

 さらに後日、榊原氏はオリンパス幹部とやり取りしたメールを約300人の社員に転送した。社内で何が行なわれているのか、「みんなが見ているんですよ」と強調するためだ。

◆メール停止の警告書

 騒動の顛末については榊原弁護士の言葉を借りよう。

「人事部長から『個室で話をしたい』と言われたのは、12月20日でした。私は個室での話し合いには応じられないことと、異動を命じられたA氏に同席してもらうことを告げると、15階のオープンスペースで法務部長も交えて4人で話し合うことになりました。ここなら他の社員にも話し声が聞こえますから」

 15階には法務部や人事部などが集まっている。人事部長らは榊原氏が社員にまでメールを送りつけていることをとがめ、「営業秘密の漏洩ではないか」と詰め寄った。

「それはおかしいですよね。だって、重要なリスクについて社内で情報を共有しようとしているだけなんですから」と反論する榊原氏に対し、法務部長がメールサーバーへのアクセスを禁じる警告書を突きつけた。

「私は頭に血が上ってしまい、『メールを停止するんですよ』と大声を上げてしまいました。オリンパスのシステムでは、メールサーバーへのアクセスを禁じられれば、出退勤の管理や出張費の精算、全社向けの掲示板の閲覧などもできなくなってしまうのです」

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