国民の97%が「幸せ」感じるブータン 背景には「平等感」が

NEWSポストセブン / 2012年1月7日 16時0分

幸せの国と呼ばれるブータン。先代国王によるGNH宣言(1972年)に端を発する。GNH=Gross National Happiness国民総幸福量を国是として、GNP(国民総生産)による物質的な豊かさよりも幸福感を追求しているのだ。

2009年からこの地を訪れ取材を続ける写真家の関口照生氏も、「“本当の幸せとは何か”を思い起こさせてくれる国だ」と語る。

「青空や空気など自然の恵みに感謝し、チベット仏教の教えを大切にし、共に生活できる家族や家畜に感謝する。そこに自分が存在するということで十分。彼らはおそらく幸せの概念を意識していない。心と身体でありのままに感じるものが“幸せ”の原点なのでしょう」

7年前の調査では、ブータン国民の97%が「幸せ」を感じると答えている。JICA関係者として同国に計5年間暮らし、GNH研究所の代表幹事を務める平山修一氏がその背景を解説する。

「衣食住や教育など、国民が生活するための環境整備は国が行ないます。外国人旅行者を含めて医療費は無償。いい意味での平等感が前提にあるので幸せを感じやすく、幸せをみんなで分かち合おうと穏やかな気持ちにもなれる。『ブータン』を維持しようとひとりひとりが考え、自然や伝統文化を守る気持ちが根付いているんです」

日本よりタイやインドを経由して飛行機で約10時間。かつての日本を思わせるのどかな風景が広がる国土。仏教的倫理観を尊び、人々の絆を大切にするなど、精神的な共通点も多い。主食は同じく米で、日本米も生産されている。旅行者には秘境だが、農業開拓や建築物の修復などに日本人が多く関わり、実はつながりが深い国でもある。

※週刊ポスト2012年1月1・6日号



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