香港で大陸出身留学生への詐欺激増「金持ちに同情不要」の声も

NEWSポストセブン / 2018年11月17日 7時0分

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1000万円以上騙し取られた例も

 香港では中国政府の役人(官吏)を騙った電話による詐欺事件が多発しており、今年7月から10月の4か月間だけで、138人が被害に遭っており、その総額は1230万香港ドル(約1億9000万円)にも達していることが明らかになった。そのうち、中国大陸から香港に「留学」している中国人学生は82人で、被害総額は760万香港ドル(約1億円)に達しているという。

 ネット上では、「大陸から来た学生たちはお金を持っている。金持ち学生には同情しない」とか「もっと勉強して、お金よりも豊富な常識を持て」との書き込みが目立っている。香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」が報じた。

 香港警察によると、もっと被害額が多かった中国人学生は19歳の大学1年生の女子大生で95万香港ドル(約1240万円)をだまし取られた。

 今年9月中旬、この女子大生に彼女の故郷、「上海市の警察幹部」と名乗る男から電話があり、彼女が上海にいる際に起きた犯罪事件が明らかになり、彼女が間接的に関わっていることが分かったなどと言葉巧みにデマの話を信じ込ませた。

 詐欺犯は「あなたは上海に戻れば、逮捕しなければならないが、いまなら、逮捕された犯人の保釈金を支払えば、あなたの嫌疑を問わないようにする」などともちかけて、彼女の銀行口座番号や暗証番号を聞き出し、4日間で彼女の口座から全額引き出したという。

 また、2万7000香港ドル(約35万円)を騙し取られた最年少の14歳の女子中学生は、香港の銀行から中国大陸の銀行口座にお金を移した際に、詐欺犯から電話を受け、「それは香港の法律では違法になる」などと信じ込まされて、銀行口座番号などを教えてしまったという。

 被害にあった中国人学生のうち、17%の14人は大学院の修士課程と博士課程で学んでいる大学院生、60%の49人は大学の学部生、7%の5人は中学生で、残りの14人は大学の研究員などとなっている。

 7月から10月というのは、中国大陸から7月に香港に来て住まいなどを決め、9月からの新学期が始まり、10月くらいまでは落ち着かない日々を過ごしている時期にあたる。だからこそ、心理的に極めて不安定な時期といえる。香港警察では、詐欺師たちは「このような彼らの心理を読んで、丁寧な言葉づかいで、親切に言葉をかけて、巧みに騙しているのだ」と指摘する。

「『親戚や家族が誘拐されて、身代金が必要』などの犯罪絡みのケースや、『手持ちの資金を投資すると、1年で倍になる』などと言われて、金をだまし取られるケースも多い」という。

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