久兵衛vsオークラ テナント料をめぐる「3年戦争」の行方

NEWSポストセブン / 2018年11月20日 16時0分

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高級寿司店が激怒

 ホテルオークラ(東京都港区)の別館2階、宴会場や写真館の立ち並ぶメインフロアの最奥にあるその店は、騒動の渦中もいつも通り営業を続けていた。「いやぁ、お騒がせして本当に申し訳ありません」。赤身を握りながら、店主が苦笑いする。

 高級寿司店「久兵衛」がオークラを相手取り、1000万円の損害賠償を求める訴訟を提起。11月12日に東京地裁で第一回口頭弁論が開かれた。

 オークラは今年で創業56年を数え、過去にはダイアナ妃やジョン・レノンも宿泊した名門ホテル。一方の久兵衛も、銀座の本店にオバマ前大統領も来店した、都内屈指の名店だ。

 久兵衛は、1964年からオークラ直営の和食店『山里』の隣に出店していたが、2015年9月に本館の建て替え工事が始まり、一旦は他店とともに別館に移転していた。

「しかし、来年9月開業予定の新ホテルでは、山里の隣ではなく別棟のアーケード街を指定され、『高級店の格を著しく貶められた』として今回の訴訟に発展した。久兵衛側は、新ホテル開業後に売り上げが減れば、経済的損失をさらに請求する姿勢を見せています」(全国紙記者)

 久兵衛とオークラの“因縁”は、2015年の別館移転時にもあった。当時、ホテル側に払うテナント料が本館営業時より引き上げられ、金銭面に納得できない久兵衛が別館での営業をしばらく停止する“バトル”が起きた。

「新館で『山里』の隣にオープンする寿司店は、久兵衛で長年修行を積んだ店主が立ち上げたライバル店です。アーケード指定や競合店の入店は、3年前の別館移転時に揉めた久兵衛への“意趣返し”にも映る」(同前)

 双方に取材を申し込んだが、ともに「係争中のためコメントは控える」との回答だった。呑み込むにはサビが効きすぎているようだ。

※週刊ポスト2018年11月30日号

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