消費増税は消費者をいじめ企業を優遇すると 森永卓郎氏が指摘

NEWSポストセブン / 2012年2月6日 7時0分

2月3日に創刊した『メルマガNEWSポストセブン』。ビートたけし、櫻井よしこ、森永卓郎、勝谷誠彦、吉田豪、山田美保子ら、様々な分野で活躍する著名人が、毎週書き下ろしの時事批評を寄稿しているが、創刊号では森永卓郎氏が野田政権の「消費税率アップ路線」に鋭く斬り込んでいる。ここでは、メルマガより森永氏の原稿を一部抜粋する。森永氏が指摘する消費税率アップの問題点とはいったいどこなのだろうか。


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野田総理は政治生命をかけて消費税を引き上げることをあらゆる場面で表明している。高齢化にともなって社会保障費が増大する以上、そのための安定財源を確保しなければならないというのが、その理由だ。この論理には、半分近くの国民が理解を示している。


しかし、それは本当に正しいのだろうか。例えば、民主党は年金制度の抜本改革として、最低保証年金を導入すると主張している。最低保証年金の財源は、消費税だ。つまり、これまで保険料で負担をしていた社会保障の財源を税金に移すのだから、消費税率の引き上げはやむを得ない。それが、「社会保障と税の一体改革」の最大の論拠だ。


しかしそこには大きな「まやかし」がある。年金制度の大部分を占めているのは、サラリーマンが加入する厚生年金だ。その厚生年金の保険料は、年収の約16%となっている。ただし、この保険料は労使折半で負担している。つまり、労働者が年収の8%を厚生年金保険料として支払い、同額を企業も納付するという形になっているのだ。


この保険料を消費税で代替しようとすると一体何が起こるのか。答えは明らかだろう。企業の年金負担がなくなるのだ。消費税は消費者が支払うものだからだ。


このやり方は、ちょっと、ひどすぎるのではないか。高齢化にともなって年金財政が厳しくなるのは、避けられない。だから、ある程度の負担増は避けられない。ところが、企業だけが、その高齢化社会のコスト負担を逃れようとしているのだ。その構造は、法人税に復興増税を一切適用しないやり方とまったく同じだ。



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