メリル・ストリープ サッチャーを野暮ったいと思っていた

NEWSポストセブン / 2012年3月22日 7時0分

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サッチャーについて語るメリル・ストリープ

 大ヒットミュージカル映画『マンマ・ミーア!』で知られるフィリダ・ロイド監督の『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(公開中)で元英国首相マーガレット・サッチャーを、演じ第84回アカデミー賞主演女優賞を受賞したメリル・ストリープ(62)。アメリカ人にしてなぜ、英国初の女性国家元首を演じることになったのか。話し方や歩き方までそっくりに真似をした役作りから、女性としての共感まで、この作品で3つめのオスカーを手にしたハリウッドきっての演技派女優に当サイトが直撃。

 * * *
――アカデミー賞主演女優賞受賞、おめでとうございます! 29年ぶり3度目の受賞となりましたね。
メリル:ものすごくハッピーですよ。この年齢なので受賞してももう感動なんかしないと思ったけれど、受賞した瞬間は、頭が真っ白になってとってもエキサイティングだったわ。

――なぜ、このサッチャーを演じようと思ったのですか。
メリル:欧米初の女性首相であるサッチャーには、ずっと興味を持っていたの。私たちの社会は、いまだに女性のリーダーになれていないでしょ。彼女は、その突破口を開いた人。正直、彼女の政治方針には賛同するとはいえませんでしたけどね。

――演じるにあたって苦労したことはなんですか?
メリル:私は、アメリカ人なので、英国人であるサッチャーを演じること自体がチャレンジでしたね。それに、彼女は愛されもしたけど、憎まれもしました。その両方をキャラクターの中で融合させるのが難しかったわ。

――素顔は似ていませんが、映画ではとても特徴をとらえていてよく似せていますね。特殊メイクアップ技術も評価され、アカデミー賞メイクアップ賞も受賞しました。
メリル:撮影前の数か月間、何度も試行錯誤を繰り返したんですよ。人口装具の英国人アーティストのマーク・クーリエと私のメイクを35年間担当してくれているJ・ロイ・ヘランドが協力して、若いころのメイクと老けメイクで私を変身させてくれたの。ひとりの女性として一貫性を持たせるのがとても重要だったわ。特殊メイクの素材はとても繊細なものだったので、自然に演技ができたと思うわ。最初にメイクをして鏡を見たときは、よく知った顔だと思ったの。私の父とサッチャーさんを合わせたような感じでね(笑い)。

――サッチャーの魅力はなんだと思いますか。
メリル:首相になり権力を持っても、女性らしさを失わなかったことね。政治という男社会で生きるとき、おそらく女性らしさを捨てたほうが楽だったはず。けれど、彼女は、ハンドバックや華やかなブラウスを着たりして、いつも女らしく装っていたんです。実際に、彼女の引退後、訪米したときに講演を聞きにいきましたけど、とても美しい女性でしたよ。もっと野暮ったい人だと思い込んでいたから、驚いたくらい。でも、涙とか、女っぽい弱さは決して許さない人だったから、おそらく“鉄の女”と呼ばれたのね。

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