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リタイヤ後の資金 投資運用より資産管理として信託活用

NEWSポストセブン / 2012年3月23日 16時0分

 投資や資産運用というと、かつては“持てる者が、益々増やすためのもの”といったイメージであったが、現在では少額で始められる金融商品が増え、個人投資は一般的なものになってきている。老後の資金を増やすため、退職金を元手に投資運用を始めようと考える人もいるが、“リスクを負って、増やそうとするのはちょっと……”という人も多いだろう。

 しかし“少しでも増やしたい”と定期預金にしても、さして金利はつかず、生活資金として使うには、定期預金にしてしまうと面倒。そうかといって普通預金にすると、計画的に考えてはいるものの、つい使ってしまわないか心配になることも。そういった人にフィットしそうなのが、投資運用目的ではない、資産管理としての金銭信託や投資信託の活用だ。

 金銭信託は、信託財産として金銭で引き受け、信託終了のときに受益者に金銭で返還する信託のこと。据え置き期間以降は、いつでも必要な額だけ引出すことができるタイプが多く、定期預金に比べて生活資金として使いやすいといえるだろう。

 また投資信託にもいくつかの分類方法があり、そのうちのひとつが「収益分配方式」による分類。利益分配をせず、分配金を投資に回す「無分配型」、年に1度分配を受ける「年1回分配型」、2~6ヶ月に1回分配を受ける「年複数回分配型」、毎月分配を受ける「毎月分配型」がある。

 リスクを極限まで下げた元本保証などの場合、運用益の分配というよりも、投資金額を少しずつ切り崩すような形になるが、生活資金をきちんと確保する資産管理目的であれば、そうした“切り崩しをしつつ、でも、少しでも増える可能性のある形”を求める人にとって、検討対象となり得る。

 低リスクの投資信託を購入して、生活サイクルに応じた収益分配方式を選ぶことも可能だが、三菱UFJ信託銀行が3月12日に販売を開始した『ずっと安心信託』は、そうしたニーズに特化した金銭信託のメニューだ。

 信託金額は500万~3000万円、期間は5年~30年で“少しでも増やしたい”人向けに、分配を受けない「据置期間」を設定することも可能。生活費として必要な1回あたりの受取額、分配頻度(毎月分配~年1回分配)も、契約者が決めることができる。

 分配金の受取り口座は、契約者本人の名義であれば、系列銀行でなくてもOK、代理人設定をしておけば、ケガや健康状態といったトラブルで契約者本人が対応できない場合は、代理人が分配金を引き出すことも可能となっている。

 またリタイヤメントした人を意識しているのが、「第2受益者」の設定。死亡時に必要になるであろう、「葬儀費用」「相続税」といった一時金の受取りや、遺される家族の生活資金として分配対象者を登録することができる。

 こうしたタイプの資産管理に利便性を感じるのは、本人だけでなく、離れて暮らす家族といったケースも。

 警察庁が昨年5月に発表した「平成22年の犯罪情勢」を見ると、65歳以上の高齢者が被害者となった刑法犯被害件数は、13万7882件。被害件数順で見ると、窃盗が10万4751件(76.0%)、次いで詐欺が6569件(4.8%)、暴行1776件(1.3%)、傷害1723件(1.2%)、強盗が425件(0.3%)となっている。件数だけで見ると窃盗が最も多いが、高齢者が被害者となる(ターゲットとされる)割合の高い罪種は、詐欺が30.8%で1位。

 計画的に生活費としてお金は使えるが、生活資金を金銭信託や投資信託という追加引き出しに窓口などでの対応が必要な形で預けられていれば、オレオレ詐欺や悪徳リフォームといった被害のストッパーになる可能性もある。

 親が高齢になり、判断力が衰えたことを感じても、なかなか「資産管理をしてあげようか?」というようなことは言い出しにくい。しかし「資産管理のために、こういうものが便利みたいだよ」という話であれば、老後の生活設計について親子で話し合うきっかけにもなるだろう。



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