強気の自民につけ込まれる“隙だらけ”メディア
プレジデントオンライン / 2013年7月23日 8時45分
参院選は予想通り自民党の勝利で終わったが、このところ目立っているのが自民党のマスコミに対する強硬姿勢だ。
「電気事業法改正法案の廃案について6月26日のTBS『ニュース23』が“自民党にやる気がなかったから”という識者コメントを放送。激怒した自民党が党幹部への取材や番組出演を拒否して話題になりましたが、ほかにも時事通信社主催のインターネット討論会が自民党の怒りを買い、討論会当日になって突如中止になっています。自民党の勝利で、マスコミへの圧力が強まる恐れがあります」
全国紙政治部デスクはそう危惧する。
ネット討論会は、7月11日から15日にかけて三重、愛媛、滋賀、岩手の各選挙区で予定されていたが一転中止に。これについて民主党の細野豪志幹事長は記者団に「討論会が突然中止になったので大変驚いた。自民党がキャンセルしたのは異常なこと」と話し、自民党への不満をあらわにした。
「自民党の候補者が出席を拒否したことで企画じたいが中止に追い込まれた。滋賀県などでもほぼ同時に中止になった。自民党に再考してもらいたい」
記者団が「TBSへの取材拒否とつながるのでは?」と質問すると、細野氏は、自民党と時事通信社間の文書に「時事通信側が悪いんだと書かれていた」「時事通信はなぜ自民党をかばうのか。TBSのときも感じたが、自民党の圧力にメディアがへなへなと腰砕けになっている姿は問題だ」とメディアの弱腰に言及した。
実際はどうだったのか。時事通信関係者が舞台裏を説明する。
「討論会の企画は博報堂が時事通信の業務局に持ち込んだもので、政治取材担当の編集局に事前に相談がなかった。自民党が問題視したのは討論会の司会役の人選。民主党の菅直人政権の広報担当内閣審議官を務めた下村健一氏らが司会の予定でした。これに自民党が“公平性に欠ける”とかみつき候補者の出席を拒否した。菅氏の側近ともいえる人物の司会はまずかった。事前に編集局に相談していれば避けられたトラブルでした」
だが細野氏は「違う司会者でやれば済むこと。企画潰しが目的」と主張した。TBS問題は、TBS側が「今後一層公平、公正に報道していく」とする報道局長名の文書を提出。自民党が取材拒否を解除した。権力につけ込まれないよう、報道側には細心の注意が必要だろう。
この記事に関連するニュース
-
「裏金」議員に出席要求議決=参院政倫審
時事通信 / 2024年5月17日 13時41分
-
バイデン氏の焦り反映=初回討論会、異例の6月開催―米大統領選
時事通信 / 2024年5月16日 14時24分
-
来月27日に初の直接対決=バイデン、トランプ氏TV討論会―米大統領選
時事通信 / 2024年5月16日 5時18分
-
規正法、独自の改正案提出へ=維新
時事通信 / 2024年5月15日 17時14分
-
政権に忖度するテレビ朝日に「株主提案」で問題提起 勝算はあるのか…田中優子さんに聞いた
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月6日 9時26分
ランキング
-
1内閣支持率低迷26%、自民党の規正法改正対応「評価せず」79%…読売世論調査
読売新聞 / 2024年5月19日 22時0分
-
2「顔も腫れあがり、髪の毛もむしり取られていた」妹が殺され償いを求めた遺族 加害者へ賠償求めても全額払われず 相手の口座に残っていたのはたった"931円"「憎みたくなくても憎んでしまう...今の制度では」
MBSニュース / 2024年5月19日 19時40分
-
3上野飲食店経営者夫婦殺害、背景に首謀者への畏怖か 遺体処理から殺人も「断り切れない」
産経ニュース / 2024年5月19日 19時20分
-
4IBXエアラインズが福岡空港着陸前に機材トラブル 滑走路一時閉鎖の影響でセブパシフィック航空が北九州空港にダイバート
RKB毎日放送 / 2024年5月19日 20時25分
-
5Amazonレビューは大荒れ、SNSでは卑怯者扱い…“アニメの感想ツイート”が炎上した「大学教授のその後」
文春オンライン / 2024年5月19日 17時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください