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石破氏、派閥無視と“自派旗揚げ”で存在感

プレジデントオンライン / 2013年10月18日 10時45分

ポスト安倍をうかがう石破茂自民党幹事長が存在感を増している。

10月1日、二階俊博党総務会長代行と逢沢一郎党政治制度改革実行本部長がそれぞれ衆院予算委員長、衆院議運委員長に就任することが決まったが、この人事を主導したのが石破氏だ。政府の副大臣、政務官人事も同様で、最終的には菅義偉官房長官の了承を得て決まった。

「石破氏は一連の人事を自民党の派閥領袖に諮ることなく決めました。このため各派の派閥領袖や幹部から“勝手に決めるな”と石破氏への不満が噴出しています」(自民党関係者)

衆参両院選挙で自民党が圧勝で自民党各派は勢力伸張。薄れつつあった派閥に活気が戻り、派閥政治復活の気配も。各派領袖にとって党・政府人事は派閥の求心力を高める格好の舞台。自派の議員を重要ポストに押し込んで派閥領袖としての力を誇示したかったところだが、目論見が外れ、怒り心頭なのだ。

派閥全盛時代、自民党各派は自前の候補者リストを総裁や幹事長らに提出。それに基づいて派閥均衡人選が行われた。が、「石破氏は過去の慣習に頓着しなかったばかりか、安倍晋三首相に近い町村派の細田博之党幹事長代行にも人事を相談しなかった。これには細田氏も立腹している」(全国紙自民党担当記者)という。

首相官邸と自民党内から更迭要求が出ていた鴨下一郎氏を、党国対委員長に留任させたことも反発を買っている。

「鴨下氏は野党との調整が不得手。大腸炎の持病がある安倍首相は国会に拘束される時間をできるだけ少なくしたいのに鴨下氏の不手際で長時間、国会に縛りつけられている。このため鴨下氏は更迭候補のトップに挙がっていたのですが、石破氏は側近の鴨下氏をあえて留任させた」(官邸筋)

しかも現在、無派閥の石破氏が派閥結成とも取れる動きを見せていることも党内の不信を大きくしている。10月1日、自身が主宰する派閥横断の勉強会「さわらび会」で講演した石破氏は、「人間が集まれば派閥ができる。派閥禁止令を出してもなくならない。無理して抑えても仕方ない」と発言。これが「事実上の“石破派”旗揚げ宣言」(同筋)と波紋を呼んでいるのだ。出る杭は打たれる?

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