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中学受験本番! 非常識な作戦でプラス10点

プレジデントオンライン / 2013年12月21日 10時15分

受験まであと1カ月……。ストレスと緊張が押し寄せる状況で、いかに自信を保つ? ラストスパートをかける方法は? 人々の悩みを解決する各方面のプロに助言を仰いだ。

■勇気を持って、3学期まるごと学校を休む

受験前の追い込みの時期に“風邪対策”で学校をお休みされるご家庭は増えています。

最近では中学受験に理解のある学校も多く、休むことについて黙認している所も多いようです。

しかし、3学期に学校を休むメリットは“風邪対策”だけではありません。勉強のうえで大きなメリットがあるのです。

まず、言うまでもないかもしれませんが、勉強時間です。追い込みの時期に年明けから1カ月間、日中に勉強ができるのと、放課後しか勉強ができないのとでは演習量が全く違ってきます。特に志望校の当落線上にいるお子さんは、ここで勝負が分かれる可能性が高い。

これに加えて、日中であれば直前期でも人気家庭教師のスケジュールが空いていることが多いのも見逃せません。

直前期になると、「○○先生の指導をお願いしたいのですが、夜11時でも構いませんので、なんとかなりませんか」といった電話がかかってくることも多いのですが、実は深夜よりも平日の日中のほうが、スケジュールが空いているのです。

最近では“小学校4年生のときから受験勉強を頑張ってきたのだから、最後の1カ月くらい手段を選ばなくてもいいだろう”と勉強のために学校を休まれるご家庭が増えています。

本当に休んでも大丈夫だろうかと心配される方もいらっしゃいますが、入試の際の内申書は、中学校に届くのが2学期分まで(受験後、入学が決まってから3学期分が届く)。そのため、合否に影響は全くありません。

多少勇気のいる決断だと思いますが、思い切ってやってみる価値はあるかもしれません。

(麻布個人指導会 前中映先生)

■逆上がりをクリアして自信をつける

勉強以外の部分で自信をつけさせることが、「大丈夫、自分ならできる」と信じられる、強いメンタルにつながる場合もあります。

大学入試と違い、中学入試では多くの子供が「試験」というものに慣れていません。そのため、本番ではプレッシャーで力を出しきれず、実力はあるのに失敗してしまう子が多い。つまり、最後には自信の有無が合否を左右するといえるでしょう。

てっとり早く自信をつけさせる方法として、生徒さんにおすすめしているのが、逆上がりや自転車、「50メートル泳ぐ」など、“やり残し”に取り組むこと。

「クラスで自分だけできない」ことについて、子供は親が考えている以上に劣等感を覚えています。こうしたことを、親がサポートしてクリアしてやってください。

ちょっとしたことでも心に引っかかっていたことがなくなると、スッと気持ちが軽くなり、勉強もはかどるようになります。厄介な案件が片付くと、ほかの仕事もスムーズに進みだす……というのは、大人でも経験があることではないでしょうか。これだけで直接得点が上がるわけではありませんが、自信は本番での何より頼れる底力です。

(麻布個人指導会 前中映先生)

■あえてテレビを見せる

直前期の気分転換としておすすめなのが、実はテレビ。テレビを見ているときは、完全に受け身になれるので、頭のスイッチをオフにして休むことができます。もちろん、バラエティー番組などを見せると、「完全なお休み」になってしまい、その後の仕切り直しも大変です。意識を勉強に向けるのに苦労することも。

しかし、時事ニュースや天気予報などであれば、短時間で知識も蓄えられる良い学習教材になります。子供に教えておきたい世界のニュースや、気象情報など、親の目線で番組を5~10分に録画し、小出しにして見せてやるといいでしょう。

社会や理科は、番組で見たものが出題されれば、そのまま得点がアップします。ニュースを解説する番組や、歴史・旅行に関する番組、科学の実験番組などもおすすめです。

(プライム・ミッション・ゼミ 早瀬律子氏)

■むしろ、勉強時間を減らしてみる

私は長いこと自動車のディーラーをやっていました。年間173台の自動車を販売し、高い業績を挙げた年もありましたが、短期で見ると“月のノルマの半分にも達しない”というときもありました。

期限まで時間があるときは、いろいろと打つ手がありますが、タイムリミットまでの時間がないときに、ジタバタしても効果は上がりません。そういうときに私は、グッと活動量を減らし、過去の自分を振り返ってうまくいった方法だけをやるのです。

効果が上がらないのを作業時間でカバーしようとすると、心身ともにストレスをためてしまい、負のスパイラルに陥ってうまくいきません。

むしろ手を止めて、今必要なことを棚卸ししてみましょう。そして、“自分の勝ちパターン”や“結果が出やすい方法”に専念するのです。

スランプに陥ってしまったり、心理的に追い込まれてしまったら、1回勉強の手を休めて、“自分が得意なもの”“相手の特徴に合わせた攻略法”をリストアップしてこなしていきましょう。“結果が出る方法”で“今やるべきこと”を着実にこなしているわけですから、いずれ結果につながります。受験でいえば、“うまくいった勉強法”や“得意な分野だから落としたくない問題”“志望校への対策”といったことに専念するといいと思います。

追い詰められると「あれも大事、これも大事」となりがちですが、あえて勉強時間を削って本当に重要な点に集中してみてください。

(営業コンサルタント 大久保政彦氏)

■受験を忘れて温泉旅行へ行く

浄土真宗大谷派の僧侶として活動するかたわら、東京・中野で「坊主バー」を開いております。

いろいろなお客さまがいらっしゃって、お酒を飲みながら人生相談をされていくのですが、悩みの根っこはすべて一緒。煩悩です。

「もっと欲望を満たしたい」「自慢できるステータスが欲しい」という欲望があるから、人は苦しむのです。

私は煩悩があったらいけないとは言いません。問題は、煩悩の存在自体から目を背けること。受験でいえば、「ここで叱るのはこの子のため」と思って「あなたのために言っているの」なんて小言を言っていませんか。勉強してほしいのは、子供ではなく、親のためではありませんか。

少し賢い子なら、親のエゴを見抜いています。親戚や友達の親の前で子供の成績を自慢したり、あるいは「うちの子なんか」と卑下している光景を子供はちゃんと見ています。

そういう親の下心を見ていながら、そして見ていたからこそ、2年以上も親に褒められたい一心で頑張ってきてくれたのです。

親は自らの煩悩に向き合ってください。そして、それに付き合ってくれた子供への感謝を言葉にして伝えてやってください。

最後の1カ月でぜひやっていただきたいのが、温泉旅行。非日常的な空間で、一晩だけ受験生の親子であることを一度忘れるのです。

そして、親自身の考えや気持ちを語ってやってください。自分自身が受験をして苦しかったこと、悩んだこと、それをどう乗り越えたか、なぜ子供に受験をさせようと思ったのか、これまでの子供の努力をちゃんと見ていたこと、すべて包み隠さず話してやりましょう。

温泉のようなゆったりした空間なら、英気も養えますし、普段言いにくいことがスラスラと出てきます。

そこには普段考えている「○○中に入ってほしい」とか、「誰々さんの家の子に負けないでほしい」といった価値観よりもっと根源的な、子への初心が表れるはずです。

これまで親の気持ちを受け入れてくれた子なら、これを聞いて気持ちも新たに頑張ってくれるでしょう。

(坊主バー店主 釈源光氏)

■祖父母の家で勉強させる

受験の直前期は、親も子供もピリピリしがち。

一緒に勉強に取り組んできた親子間では、お互いに愚痴も言いづらいですし、ちょっとしたきっかけで喧嘩になってしまうこともあります。

そこで祖父母の家に子供を預けて勉強させるのがおすすめです。子供は祖父母になら遠慮せず甘えることができますし、親もなかなか勉強が進まない子供の姿を目の前で見るストレスから解放されます。少し勉強や受験からも離れられます。

試しに一度、やってみてください。きっと祖父母の家から帰ってきたわが子の表情は生き生きとしているはずですし、子供のいない家で親もリラックスできるでしょう。

祖父母の家が遠方の場合には、受験をあまり意識していない親戚の家に預けるのもいいかもしれません。

(麻布個人指導会 前中映先生)

■病院で「緊張しない薬」を処方してもらう

緊張は入試の一番の敵。いくら模試などで試験に慣れさせていても、本番が近づくと「緊張してうまくできなかったらどうしよう」と不安になるお子さんが多いようです。

以前受け持った教え子の親御さんで、わが子のために、病院に「緊張しない薬をください」とお願いしに行った方がいました。もちろんそんな薬はありませんし、精神科の領域の薬を飲んでしまうと、緊張感の緩和とともに集中力も損なわれてしまいます。

しかし、そのお医者さんが話のわかる方だったため、「緊張しない薬と言ってお子さんに渡してください」と、ビタミン剤を処方してくださったのです。それを渡された子供は、きちんとした病院の薬袋には信ぴょう性を感じたらしく、「飲んだら緊張しなかった!」と大喜びでした。いわゆる、プラシーボ効果というやつです。

賢い子供ほど、単なるお守りや「大丈夫」という言葉だけでは安心してくれません。もっとも彼らに響くのは、科学的根拠。相手は小学生ですから、「科学的根拠」といっても子供だましでいいのです。「緊張しやすい」というお子さんには、病院でビタミン剤を処方してもらってはいかがでしょうか。嘘も方便と思って、試してみてください。

(麻布個人指導会 前中映先生)

■受験日の午後に予定を入れる

受験が始まって意外に盲点になりやすいのが、午前中だけ試験の日の午後の過ごし方です。試験のことに専念するあまり、終わった日の午後から翌日まで何をするか決めていない家庭が多いようです。

試験終了後に何も予定を入れていないと、緊張からの解放感と結果への不安で、親も子供も「居ても立ってもいられない」状態になりやすい。勉強も手につかなくなることがあります。この状態を引きずると、後の試験に悪い影響を与えかねません。

受験がすべて終わるまでは、常に「いつもどおり」を心がけてください。簡単なのは、学校がある日と同じように勉強させること。試験から帰ってきたらやるべきことのリストを作っておき、淡々と消化していくことで、それまでの勉強や生活のペースを乱さないようにしましょう。

前もって勉強する内容を決めておくと、子供も「一体何をすればいいのだろう」と不安になることがありません。家庭教師を頼み、一緒に勉強してもらうというのもひとつの手でしょう。

(麻布個人指導会 前中映先生)

(ライター 大高 志帆)

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