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老後になって慌てている家計と幸せに暮らしている家計の違いは?

プレジデントオンライン / 2014年6月4日 11時15分

■60歳時点の貯蓄額は「片手くらい」。その片手とは、いくら?

「片手くらいですかね……」。定年退職者向けのセミナー&相談会での参加者からの答え。「退職金を受け取る前の金融資産の残高は?」という質問に対する答えですが、片手の意味の幅が、同じ会社に勤めていた人でも1ケタではなく2ケタ、3ケタ、4ケタ違います。

50万円、500万円、5000万円、5億円……。片手と言っても幅広く、さらには、住宅ローンの残債が500万円の人=マイナス500万円の金融資産と金融資産が5000万円の人を比較すると7ケタ違います。

どの方も「平均的ですかね?」とおっしゃり、同じ会社で過ごした約40年間で、こんなに差が付いていることに、FPとしては、初めは驚きを隠せませんでした。

■何がそんなに差を広げるの?

差の原因は以下の5つから生じています。30歳の今から、マネープランのキホンとして、計画を立てておきましょう。

(1)生涯賃金
(2)住宅費
(3)教育費
(4)保険や個人年金の加入
(5)金融資産の運用利回り

(1)の生涯賃金は同じ会社でも、差が付くケースも増えています。毎月の給与やボーナスに加え、退職金もポイント制の会社も増えており、退職金を含めた生涯賃金も、キャリアプランと共に意識しておく必要があります。

(2)の住宅費と(3)の教育費は、各家庭で退職時の金融資産の差が数千万円生まれる費用の一つです。現役時代に社宅で安く・長く暮らした家庭と数千万円~1億円単位で住宅費用を負担した家庭、あるいは教育費が一切かからないDINKSや単身者と2人、3人を大学や大学院まで進ませて教育費を負担した家庭では、大きく差が生まれます。

(4)の保険・年金、(5)の金融資産についても、工夫次第で、長期で大きく差の生まれるテーマ。どんな金融商品と付き合ってきたかも重要な要素の一つです。

■一生涯受け取れる年金は、現役時代の過ごし方で数千万円の差

60歳時の貯蓄額が少なくても、公的年金が潤沢にあれば、暮らしていけます。生涯賃金は、給与や賞与、退職金までと考えがちですが、年金も侮れない収入です。

公的年金は一生涯受け取れる収入で、加入する年金制度により、受取金額も様々。一世帯当たりの年金の上限はなく、一人ひとりの権利であるので、共働きで長く現役を過ごしたご夫婦と、専業主婦家庭のご夫婦では、数千万円の差が生まれることもあります……。

企業年金がある会社か、ない会社に勤めるかでも差がさらに生まれます。

「もっと早く、マネープランを立てるべきでした。」は、老後に慌てている定年退職者の声です。老後も幸せに暮らすためにもプランを立てましょう。

(ファイナンシャルプランナー(CFP)、MBA 吉田 江美)

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