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30代おひとり様OLが、前世占いとガチンコ登山にのめりこむ「孤高の理由」

プレジデントオンライン / 2014年6月19日 8時45分

■30代後半は「自分探し」を卒業し、「魂磨き」にシフト

独身女子、39歳A子(マスコミ)は言う。

「長いこと、自分探しをしてきたけれど、もう探しすぎた。結婚も出産も、先が見えない今、もはや、浮き草のように自分を探し続けている場合じゃない。自分を育てないと」

というわけで、可処分所得の多い独身アラフォー女子たちは、どんと腰を据えて、究極の自分育てに向かい始めたようだ。彼女たちは、じたばたなどしない。

その姿は、己の魂を育て、来るべき来世に備えているようにも見える。

育てる子も、夫もいない。頼るべきものは、もはや自分しかいないのだ。

「魂を育てる」なんていうと、魂だけに怪しいと言われるかもしれないが、自分の中の芯を強化して、不安定な世の中を、何ごとにも立ち向かえる自分を作っているともみてとれる。

ちなみに、私が代表を務める「女の欲望ラボ」の調査によると、彼女たちの、「この先のありたい姿」第1位は「自立して他人に流されない自分を持つこと」だった。

では、彼女たちはどんなことをして魂の強化を図っているのだろうか。

36歳B子(コンサル)は、「アメリカ先住者の知恵を学んでいる」という。

ネイティブアメリカンのワークショップに足しげく通っているのだ。

「実際、ネイティブアメリカンに会うわけではなく、その教えをもとに、よりよい自分のあり方を、デザインしていくんです。方法は、ワークショップだったり、自然の中での対話だったりします。頭ではなく心を使います。この前は、2日間びっちり教えを受けました」

聞けば、自分がどう生きたいかを実行するプログラムなのだとか。

「メディスンホイール(ネイティブの世界観、宇宙観)を学び、心のトレーニングをしていくんです。自分の中にいるリトルチャイルドとどう向き合うかが課題です」

ふむ。まさに、「魂育て」である。

一方、肉体に負荷をかけて、内面を鍛える女子も増えている。

■肉体強化ではない。ストイックに「心の芯」を鍛え上げる

35歳C子(食品)は、「山ガール」の域を超え、最近では「山女」と化しているという。

週末は東京にいない。テントを背負い、山に入るのだ。さらには、高所恐怖症克服のため、ボルダリングも始めたという。肩に筋肉がつきすぎて全てのジャケットがきつくなるという悲劇が起きていると嘆いていた。

C子をはじめ、こういった独身山女はどんどん深みに入っていく。危険なルートでの登山、岩登り、沢登り、トレイルランニングなどなど。「独身ほど、はまっていく」そうだ。

ストイックな重圧をこれでもかと自分にかけていき、それは誰にも止められないという。そうした話を聞いて、私は、はたと気づいた。

彼女たちは一見肉体の強化をしているように見えるが、実はインナー強化しているのだ。精神は随分と鍛えられ筋肉質の魂ができあがっていく。

己の魂と向き合うのだから、自分がかつて何者であったかも遡って知りたいのだろう。アラフォー女子は前世を訪ねる占いにも出費を惜しまない。

私も以前、ある人気のヒーラーに前世をみてもらったことがある。もっとも、私の場合は魂育てというより、好奇心でだが。

その女性ヒーラーは私の前世をこう語った。

「あなたは、ある村の指導者で、攻めてきた敵陣から多くの村人を救った」

その後も細かくストーリーにして語られると、不思議と「よっしゃ、大丈夫だ」と得も知れぬパワーが自分の中から湧いてきたのを覚えている。現世も、その魂で生きていると思うと強くなれる自分がいることは確かだ。

アラフォーの「魂育て」女子も、きっと常に魂に励まされながら、日々精進しているのだろう。

先行き不透明な時代、しかも、このまま独身を貫くという覚悟をどこかで決めているふしのあるアラフォー女子たちは、己の魂磨きに投資して、老後を含む「この先」に備えている。彼女たちの伴侶は今や「もうひとりの自分」なのかもしれない。

(女の欲望ラボ代表、女性生活アナリスト 山本 貴代)

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