良い結婚・悪い結婚を結婚前に見抜く方法
プレジデントオンライン / 2016年7月7日 14時15分
■安定と破綻、カップルの行く先は最初から決まっている?
「うまくいくカップルとそうでないカップルは何が違うのだろう」
これは、私がファミリー・リレーションシップ専門コーチとして夫婦関係に悩むカップルからのご相談を受けるたびに常に不思議に思っていたことです。私自身、アメリカ人の夫との国際結婚を機にアメリカに移住し、私たちなりに山あり谷ありの結婚生活を送ってきました。2010年に『国際結婚一年生』という本を出版し、国際結婚を機に海外に移住したけれども夫婦関係で苦労している方を対象にコーチングをしてきました。
ご相談にくるカップルからさまざまなストーリーを聞くにつけ、世の中のカップルがたどる道のりに思いを馳せます。ふたりの人間が出会って付き合い始め、何らかのきっかけで「結婚しよう」と思う。そしてお互いの家族に会い、婚約し、結婚式やハネムーンをすませて、いざ始まる結婚生活。ここまでは、どのカップルも大筋は似たような幸せ感をもっているものと思われます。
でも、結婚式によく使われるフレーズでもある「人生最良の日」から時間が経つにつれ、夫婦の関係も変わっていきます。大きなきっかけはなくてもなんとなく気持ちがすれ違っていき、どうにもやっていけなくなってしまって、これ以上無理となったときに離婚を選択する……。そんなカップルは日本でも増えてきています。いずれは日本も「離婚大国」アメリカのようになっていくのでしょうか。
そこで、冒頭の疑問です。世の中には一見「平々凡々、退屈でつまらない」と思われてしまうような仲良し夫婦がいる一方で、ケンカを繰り返してことあるごとに「離婚だ!」と叫びあっているカップルもいます。この2組のカップルの最大の違いは何でしょうか。
■愛情関係の結び方を決めるアタッチメント・タイプ
その疑問に対するヒントをくれたのが、アメリカに住んでいる時に出会った『Attached』という本でした。この本は、アメリカ人の精神科医アミール・レバイン博士によって書かれており、大人のアタッチメント(愛着)理論をもとにした恋愛ストラテジーについて説明されています。これまでの研究から、私たちが幼い頃に形成したアタッチメント・タイプによって、大人になってからの愛情関係の結び方が違ってくることが明らかになっています。
アタッチメント・タイプには主に安定型・不安型・回避型の3つがあります。安定型の人は、「これだ」と思った人には素直に気持ちを表現することができます。そして、ひとたび意中の相手とカップルになったら一貫して相手にコミットし続ける傾向があります。そのため、結婚するとゆるぎない安定感を夫婦関係にもたらしてくれます。不安型は、恋に落ちやすい恋愛体質の人。数回のデートで相手に夢中になってしまい、他のことが手に着かなくなってしまうのもこのタイプです。そして回避型は、少し親しくなると、相手が自分の自由を脅かしているように思えてしまい、それ以上親密になるのを避けようとします。そして自分と相手がそれぞれどのタイプであるかによって、相手との関係性や、結婚後、夫婦が離婚の危機を迎えるかどうかが大きく左右されるのです。
世の中のほとんどの人は、このアタッチメント理論について知らないまま、婚活をしたり、夫婦関係をなんとかうまくやっていこうとしたりしているのです。それは少しもったいないことではないかと感じて、『Attached』の翻訳出版に挑戦してみようと思いたちました。良い恋愛・結婚は、とにもかくにもまず自分を知ることから始まります。『Attached』の日本語版、『異性の心を上手に透視する方法』では、まず自分のアタッチメント・タイプを理解した上で、パートナー候補となる相手のアタッチメント・タイプを推測する方法が詳しく説明されています。
次回は、3つのアタッチメント・タイプの相性についてご説明します。
----------
ファミリー・リレーションシップ専門コーチ。My Peaceful Family代表。
東京大学文学部卒業。モントレー国際大学院で行政学修士を取得後、国連に就職。2002年にアメリカ人の夫と結婚し渡米。アメリカでライフコーチの資格を取得し、国際結婚カップルの相談を受けてきた。現在は一家で日本に住み、最高のファミリーを作るための婚活サポートやリレーションシップ・コーチングなどを行っている。著書に『国際結婚一年生』(主婦の友社)、訳書に『異性の心を上手に透視する方法』(プレジデント社)がある。ウェブサイト(http://www.mypeacefulfamily.com)で恋愛・結婚・家族をテーマに情報発信をしている。『異性の心を上手に透視する方法』Facebookページ(https://www.facebook.com/iseinokokoro)。
----------
(ファミリー・リレーションシップ専門コーチ、My Peaceful Family代表 塚越 悦子)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
刺激が欲しい… 心の不倫をしやすい人の特徴3つ
KOIGAKU / 2024年6月16日 18時33分
-
似た者同士の結婚ほど「うまくいく」は本当なのか 心理学的に見た「結婚相手」の適切な選び方
東洋経済オンライン / 2024年6月15日 18時0分
-
「“結婚”をロマンスめいたもので包んでしまってよいのか」作者が語るマンガ『1122』の出発点
CREA WEB / 2024年6月14日 7時0分
-
なぜ日本のカップルは愛情を言葉で表現しないのか…社会学者が指摘する日本の「告白文化」の特殊性
プレジデントオンライン / 2024年6月10日 10時15分
-
仲良い夫婦と仲悪い夫婦の違い6選
KOIGAKU / 2024年5月22日 18時3分
ランキング
-
1【破格すぎるよ…】無印良品の「急速充電器」がコスパ最高! と話題 - 「欲しいやん!」「家の充電器全部これでいいレベル」の声
マイナビニュース / 2024年6月20日 9時1分
-
2一般道で、高速道路で…バイクでパトカーを追い越してもいい?
バイクのニュース / 2024年6月20日 9時10分
-
3「芸名ですか?と聞かれますが、本名です」あまりにも長いお名前に「貴族っぽい」「綺麗すぎますね」
まいどなニュース / 2024年6月18日 12時10分
-
4インド軍艦で急患発生! 海上自衛隊ヘリ悪天候のなか飛来「日本アリガトウ」
乗りものニュース / 2024年6月20日 7時42分
-
5妻に「この詐欺師が」と言われた夫、一目瞭然の理由に15万人が驚き 実弟はアイドルなのに!?
まいどなニュース / 2024年6月20日 7時27分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください