1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

休日に自宅で仕事すると家族から白い目で見られる……どうすべきか

プレジデントオンライン / 2016年8月29日 6時15分

仕事や家庭の悩みはすべて解決できる! 京セラ、セブン&アイ・ホールディングス……。世界に名だたる経営者のDNAが息づく「門外不出のノウハウ」を紹介します。

問題:休日に自宅で仕事をしていたら家族から白い目で見られた。どう思えばいい?

■京セラセオリーなら――家族は「お客様」である

家事や育児を妻に押しつけたり、家族サービスがおろそかになって、いつしか家庭内によどんだ空気が。仕事と家庭の両立は、男性社員にとっても悩みの種だ。京セラの山口社長は「ポジションによっては仕事優先が当たり前」と指摘する。

「若い時期はオンとオフのメリハリをつけて、仕事から離れたときは思いきり楽しめばいいでしょう。しかし、マネジャーになればそうはいきません。弊社は海外もあるので、24時間365日、絶えず新しい情報が入ってきます。それに対応できなければ、ビジネスに勝てません。オフに旅行に行くのもいいですが、いつでも連絡を取れるようにしておかなければいけないし、情報のチェックも必要です。日本人は働きすぎといわれていますが、海外も同じ。マネジャークラスになれば、いつでもどこでも仕事をしていますよ」

しかし、休暇中にも仕事をして家族に愛想を尽かされてしまったら、かえって仕事にも悪影響が出そうだ。

「ずっと仕事のことを考えているといっても、24時間拘束されているわけではないでしょう。その気になれば家事を手伝ったり、家族と一緒にご飯を食べることもできるはずです。家族との関係がうまくいかないのは、優先順位をつけるのがヘタだから。たとえば妻が爆発寸前の表情をしていたら、何を差し置いてもどこかに連れていって機嫌を取らなくちゃダメですよね。要は、家族もお客様だと思えばいい。家族がいま何を求めていて、そのニーズの緊急度や重要度はどれくらいなのか。それらを総合的に判断して適切なタイミングで対応すれば、家族にベったりでなくても、いい関係を築いていけるのではないでしょうか」

状況を見極めて臨機応変に動くのは、仕事においても求められること。それを家庭でも発揮すれば、家族の不満が溜まることを防げるはずだ。

■セブン思考なら――担当商品のことを考え続ける

一方、セブン-イレブンの鎌田氏は、「上に立つものこそオンとオフのけじめをつけなきゃダメ」と考える。

「昔は土曜も会社に出ていました。日曜に家にいると、2歳の息子は『この人、誰だろう』と思っていたそうです。でも、本部長になってからは東日本大震災があったとき以外、休日出勤をきっぱりやめました。というのも、上司が休日出勤すると、部下もそうしなければいけない空気が生まれてしまうから。社員がしっかり休めるように、上司は率先して休むべきです」

ただし、オフで体を休めても、頭のスイッチは切ってはいけない。

「商品開発の担当者には、寝ても覚めても24時間、自分の担当商品のことを考え続けろと言っています。アイデアがふとした瞬間に突然降ってくることがありますが、それは普段から仕事のことを考え続けていたから。それはオフのときも例外ではありません」

また、オフはお客様の立場になれる貴重な機会でもある。

「一人の生活者として街を歩くと、いろいろな発見があります。たとえばある商品を見て、家族4人でこの量は多いと感じるかもしれないし、最近はこうした色づかいが人気なのかと気づくかもしれません。こうした実感は、休日出勤して机の前にへばりつくほど遠くなっていきます。その意味でもオフはしっかり取る必要があります」

オフを活用して家族と街に出れば、家族との関係がよくなり、生活者としての経験を仕事に活かせるようにもなる。一石二鳥の戦略だ。

----------

山口悟郎
京セラ社長。1978年、同志社大工学部卒。京都セラミック(現京セラ)入社。半導体部品国内営業部長、半導体部品事業本部長などを経て2013年から現職。
 
鎌田 靖
セブン-イレブン・ジャパン取締役常務執行役員商品本部長。中央大学文学部卒。セブンカフェや自社開発商品のセブンプレミアムをヒットさせた。
 

----------

(京セラ会長 山口 悟郎、セブン-イレブン・ジャパン取締役常務執行役員商品本部長 鎌田 靖 村上 敬=文 的野弘路、尾関裕士=撮影)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください